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★★★★<個人的好き嫌いを5段階で表示>


作品紹介(Amazonより)--------------------------
亮介が実家で偶然見つけた「ユリゴコロ」と名付けられたノート。
それは殺人に取り憑かれた人間の生々しい告白文だった。
創作なのか、あるいは事実に基づく手記なのか。
そして書いたのは誰なのか。
謎のノートは亮介の人生を一変させる驚愕の事実を孕んでいた。
圧倒的な筆力に身も心も絡めとられてしまう究極の恋愛ミステリー!
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人の命を奪うことには一切のためらいがなく淡々としているのに、愛する者に対しては純粋なまでの執着心を見せる。
サイコパスと思しき人物の書いた殺人の告白文は、生々しさと同時に純粋さえも感じてしまいました。
どんな人間でも、“狂気”もしくは“狂気めいたもの”を必ず内包していると思っているのですが、沼田さんの作品を読むと、“自分でも気づいていなかった自分の中の狂気”に気づかされてしまう感じがします。
自分の内面をものすごく揺さぶってくる作家さんです。



<過去の読書感想はこちら → 備忘録代わりの読書感想ブログ ワカバの本棚
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by wakabanokimochi | 2018-10-31 20:06 | 読書 | Trackback | Comments(0)

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<個人的好き嫌いを5段階で表示>

作品紹介(Amazonより)--------------------------
幼子の名はミハル。
産廃処理場に放置された冷蔵庫から発見された、物言わぬ美少女。
彼女が寺に身を寄せるようになってから、集落には凶事が発生し、邪気に蝕まれていく。
猫の死。
そして愛する母の死。
冥界に旅立つ者を引き止めるため、ミハルは祈る。
「アミダサマ!」――。
その夜、愛し愛された者が少女に導かれ、交錯する。
恐怖と感動が一度に押し寄せる、ホラーサスペンスの傑作。
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デヴィッド・リンチ映画のように、現実とうつつを行ったり来たりするような、正常と狂気の狭間をさまようような、そんな悪夢みたいな作品でした。
悪夢さ加減というか、鬱々加減が私の好きなテイストではなかったので、読み進めるのに時間がかかってしまいました。
今まで読んだ沼田さんの作品は全部好きだけど、この作品は少し雰囲気が違うように感じました。
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by wakabanokimochi | 2018-10-06 23:30 | 読書 | Trackback | Comments(0)

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★★★★★<5段階中>

作品紹介(Amazonより)--------------------------
八年前に別れた黒崎を忘れられない十和子は、淋しさから十五歳上の男・陣治と暮らし始める。
下品で、貧相で、地位もお金もない陣治。
彼を激しく嫌悪しながらも離れられない十和子。
そんな二人の暮らしを刑事の訪問が脅かす。
「黒崎が行方不明だ」と知らされた十和子は、陣治が黒崎を殺したのではないかと疑い始めるが…。
衝撃の長編ミステリ。
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映画を観たあとに小説を読んだけど、映画はよくできていると思う。

沼田さんの作品を読んだのはこれと『九月が永遠に続けば』の2作目だけど、この人が書く物語は読み手が女性か男性か(言い方を変えると、感性が女性的か男性的か)で受ける印象は違うんじゃないだろうか。
女性読者の心を逆撫でるような、目を背けたいんだけど見つめてしまうような、なんともザワザワさせられるんだけど惹かれてしまう。
掴む力がもの凄く強い作家さんだと思う。


<過去の読書感想はこちら → 備忘録代わりの読書感想ブログ ワカバの本棚
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by wakabanokimochi | 2018-03-23 20:40 | 読書 | Trackback | Comments(0)

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★★★★★<5段階中>

作品紹介(Amazonより)--------------------------
高校生の一人息子の失踪にはじまり、佐知子の周囲で次々と不幸が起こる。
愛人の事故死、別れた夫・雄一郎の娘の自殺。
息子の行方を必死に探すうちに見え隠れしてきた、雄一郎とその後妻の忌まわしい過去が、佐知子の恐怖を増幅する。
悪夢のような時間の果てに、出口はあるのか――。
人の心の底まで続く深い闇、その暗さと異様な美しさをあらわに描いて読書界を震撼させたサスペンス長編。
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こんなに凄まじい作家さんがいたなんて知らなかった。

女の体は、その表面を眺めるだけなら柔らかで優しげだけど、奥に分け入ればグロテスクでしかない。
醜悪なグロテスクさと慈愛に満ちた清廉さ。
女という生き物がその身と精神に隠し持っているその両面を、同時に見せつけられるような強烈さを感じた。

カテゴリとしてはサスペンスで、サスペンス作品としての緊迫感も素晴らしい。
だけど、ただのサスペンス作品ではない。
読後の感触は、生々しくて湿気を帯びた民話や古い怪談を読んだ後のよう。
『遠野物語』のような、なんだろう、業のようなものを感じる。
人間の奥の奥を見たような気になる作品だった。
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by wakabanokimochi | 2018-02-27 23:02 | 読書 | Trackback | Comments(0)