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【★★★★(個人的好みを5段階で)】

杉村シリーズの第5弾。
宮部さんのシリーズ物はどれも好きだけど、この杉村シリーズも大好きな作品のひとつです。

毎回、現代社会の日常に潜む闇が描かれていて、身近に感じる分後味は悪いです。
今回も理不尽さと不条理さにやるせなさが募りますが、それがこのシリーズの醍醐味でもあります。
杉村さんの誠実さと、杉村さんの周りにいる悪意のない人たちが唯一の救いです。


作品紹介(Amazonより)--------------------------
杉村三郎vs.“ちょっと困った”女たち。
自殺未遂をし消息を絶った主婦、訳ありの家庭の訳ありの新婦、自己中なシングルマザー。
『希望荘』以来2年ぶりの杉村シリーズ第5弾!
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【これまでの読書感想はこちら → 備忘録代わりの読書感想ブログ ワカバの本棚
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by wakabanokimochi | 2019-02-18 22:05 | 読書 | Trackback | Comments(0)

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★★★<個人的好き嫌いを5段階で表示>


作品紹介(Amazonより)--------------------------
小説史に類を見ない、息を呑む大仕掛け。
そこまでやるか、ミヤベ魔術!
それは亡者たちの声?
それとも心の扉が軋む音?
正体不明の悪意が怪しい囁きと化して、かけがえのない人々を蝕み始めていた。
目鼻を持たぬ仮面に怯え続ける青年は、恐怖の果てにひとりの少年をつくった。
悪が幾重にも憑依した一族の救世主に、この少年はなりうるのか――。
21世紀最強のサイコ&ミステリー、ここに降臨!
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時代劇ではあまり見ない現代的な事柄を、あえて時代劇で描く斬新さ!
神隠しとか呪いとか死霊とかが信じられていた時代で物語を展開させていくことで、謎がより複雑になるし信憑性が深まります。
宮部さんのサスペンスと面妖系が見事に融合した作品です。
宮部さん、スゴイです…!
文量は多いけど一気読みしたほど面白かったです。
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by wakabanokimochi | 2018-07-15 02:43 | 読書 | Trackback | Comments(0)

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★★★<5段階評価>


作品紹介(Amazonより)--------------------------
今多コンツェルン会長室直属・グループ広報室に勤める杉村三郎はある日、拳銃を持った老人によるバスジャックに遭遇。
事件は3時間ほどであっけなく解決したかに見えたのだが―。
しかし、そこからが本当の謎の始まりだった!
事件の真の動機の裏側には、日本という国、そして人間の本質に潜む闇が隠されていた!
あの杉村三郎が巻き込まれる最凶最悪の事件!?
息もつけない緊迫感の中、物語は二転三転、そして驚愕のラストへ!
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杉村三郎シリーズ第3弾。

杉村がいきなり巻き込まれるバスジャック事件が少し風変わりで、読者を一気に物語に引き込む宮部さんの筆力に脱帽する。

そして、杉村の私生活の方も大きな展開を迎えた。


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by wakabanokimochi | 2016-12-08 14:33 | 読書 | Trackback | Comments(0)

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★★★<5段階評価>


作品紹介(Amazonより)--------------------------
今多コンツェルン広報室に雇われたアルバイトの原田いずみは、トラブルメーカーだった。
解雇された彼女の連絡窓口となった杉村は、振り回される。
折しも街では、連続毒殺事件が注目を集めていた。
人の心に巣食う毒を圧倒的筆致で描く吉川英治文学賞受賞作。
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杉村三郎シリーズ第2弾。

事件の部分ももちろん面白いんだけど、私は主人公の杉村三郎のファンになってしまったので、彼の私生活の部分をより興味深く読んだ。
思慮深く落ち着いた物腰の裏で、密かに抱えた劣等感や虚無感が垣間見えるのがいい。


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by wakabanokimochi | 2016-12-08 14:29 | 読書 | Trackback | Comments(0)

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★★★<5段階評価>


作品紹介(Amazonより)--------------------------
今多コンツェルン広報室の杉村三郎は、事故死した会社の運転手・梶田の娘たちの相談を受ける。
一見普通な梶田の人生をたどり始めた杉村の前に、意外な情景が広がり始める――。
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杉村三郎シリーズ第4弾である『希望荘』を先に読んだので、杉村三郎という人を知りたくて手に取った。

2時間サスペンスドラマのようなエンタメ作品。
もの凄い大どんでん返しとか謎とかはないけど、宮部さんの作品は安心して読める。

杉村三郎が今後、どういう事件に巻き込まれてどういう人生を送っていくのかが楽しみ。


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by wakabanokimochi | 2016-12-08 14:25 | 読書 | Trackback | Comments(0)

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★★★<5段階評価>


作品紹介(Amazonより)--------------------------
家族と仕事を失った杉村三郎は、東京都北区に私立探偵事務所を開業する。
ある日、亡き父・武藤寛二が生前に残した「昔、人を殺した」という告白の真偽を調査してほしいという依頼が舞い込む。
依頼人の相沢幸司によれば、父は母の不倫による離婚後、息子と再会するまで30年の空白があった。
果たして、武藤は人殺しだったのか。
35年前の殺人事件の関係者を調べていくと、昨年発生した女性殺害事件を解決するカギが隠されていた!?(表題作「希望荘」)。
「聖域」「希望荘」「砂男」「二重身」…私立探偵・杉村三郎が4つの難事件に挑む!!
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宮部さんの作品は好きでよく読んでいるけど、この物語の主人公・杉村三郎がシリーズものだったとは知らなかった。
『誰か』『名もなき毒』『ペテロの葬列』に続く、杉村三郎シリーズ第4弾だそう。
そういえば、上記3作はまだ読んでないかも…。
さっそく読もう。

この作品は、安心の宮部さんワールド。
面白くてあっという間に読んでしまった。
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by wakabanokimochi | 2016-10-28 22:51 | 読書 | Trackback | Comments(0)

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★★★<5段階評価>


人には見えないものが見える町娘のお初。
奇怪な出来事を聞き集めるのが趣味のお奉行さまはお初の不思議な力に興味を持ち、何かと手助けを頼んでいた。
ある日、ある貧乏長屋で怪奇現象が起き、それにお初も関わることとなる。

宮部さんの江戸を舞台にした怪奇物語系は面白い。
おどろおどろしいだけじゃなく、ちょっと切なかったり人情味溢れたり、人間ドラマの部分も読み応えがある。
江戸の人たちのチャキチャキぶりとか、登場人物たちも多彩で魅力的。
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by wakabanokimochi | 2016-09-26 23:39 | 読書 | Trackback | Comments(0)

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★★★<5段階評価>

猟奇的な殺人事件が立て続けに発生。
サイバーパトロールをする民間会社でアルバイト中の大学生・幸太郎は、インターネット上に溢れる膨大な情報の中から犯人に繋がるネタを必死に探す。
そんな最中、幸太郎の周辺でも不穏な出来事が頻発し、元刑事・都築と出会う。

ファンタジー作品、『英雄の書』の続編。
続編というほど前作を引きずってはなく、『英雄の書』の世界観を引き継いだ別の物語。
『英雄の書』はがっつりファンタジーで、そしてそれが何かの二番煎じのように感じてしまって楽しめなかったけど、この作品は事件を解決するサスペンスの部分が充実していたので入り込めた。
サスペンスとファンタジーがちょうどよく融合していると思う。

人が発する“言葉”は知らず知らずのうちのその人の本質を形成する。
それは“業”のようなもの。-----
そんなことがテーマになった作品。


<これまでの読書感想はこちら → 備忘録代わりの読書感想ブログ ワカバの本棚
by wakabanokimochi | 2015-08-31 20:23 | 読書 | Trackback | Comments(0)

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★★★<5段階評価>


徳川綱吉の時代、東北の山間で隣り合う2つの小さな藩は、戦国時代からの因縁で反目し合っていた。
そんなある日、片方の藩にある村が“得体の知れない何か”によって壊滅状態となる。
村を破壊したものとは何なのか?
なぜ村を襲うのか?
襲われた村で生き残った者、藩主側近の妹、藩内の問題で立場が危うくなった小姓、それぞれがそれぞれの事情を抱えながら、突如襲ってきた災難と対峙する。

2つの藩の間を視点が行ったり来たりするので、登場人物たちの人となりが把握できるまではちょっと混乱しそうになった。
人となりが把握できたあとは、その魅力にグイグイ惹き込まれて一気に読んだ。

おとぎ話のような言い伝えのような物語だけど、そこから大事なものが読み取れる気がする。

破壊もそれに抗うのも人の心であり、憎み合うのも助け合うのもまた心である。
心とは眼に見えない漠然としたもののようだけど、心ひとつで目に見える何か、善なるものも悪なるものも生じさせることができる。

そんなことを思った作品でした。



<これまでの読書感想はこちら → 備忘録代わりの読書感想ブログ ワカバの本棚
by wakabanokimochi | 2015-03-17 23:41 | 読書 | Trackback | Comments(0)

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★★★★★<5段階>

終業式の朝、ある中学校の通用門のところで、この学校に通う男子生徒・柏木卓也の遺体が発見される。
最初は自殺かと思われていたが、この学校の不良少年・大出俊次とその仲間たちに殺されたのではないかという噂が流れ始める。
学校関係者たちが動揺する中、学校を混乱させるような出来事が、まるで負の連鎖のように次々と起こりマスコミまで騒ぎ始める。
憶測・疑惑・不安・義憤・困惑といった混沌とした感情が学校全体を覆い、何が真実で何が嘘なのかわからないまま、生徒たちも先生たちも父兄も疲弊していく。
そんな中、死んだ柏木のクラスメイトである藤野涼子の提案で、大出俊次たちが殺したのか否かを争う学校内裁判を開くことになる。

宮部みゆきさんの超長編サスペンス。
どのくらい超長編かというと、1巻が国語辞典並みの厚さで700ページを超えていて、しかもそれが3巻という長さ。
図書館の書架でも存在感があって気になってはいたけど、長丁場になりそうなので手に取るのをいつも躊躇していた。
だけど、映画化されると聞いたので読んでみることにした。
図書館の貸出期間である2週間では読みきれないかと思っていたけど、読み始めてみると一気に物語の中に引きずり込まれて、寝食を忘れるほど没頭してしまった。
これだけの長編にも関わらず、一切中だるみすることなく、しかも最後の最後まで読者に展開を悟らせることなく物語を進めていく宮部さんのテクニックは圧巻。

第Ⅰ部・事件では、柏木卓也の死を皮切りに次々と、学校を混乱させる出来事が畳み掛けるように起きる。
最初は衝撃的でしかなかったのに、何か起きるたびに、またなの?今度は何なの?と関係者たちが少しずつ疲弊していく。
それに呼応するように、読んでいるこちらも嫌な出来事の積み重ねに動揺と混乱が生じる。
読者をも追い詰める不穏さに満ちあふれてる。

第Ⅱ部・決意では、藤野涼子が大出俊次を被告人とする学校内裁判を提案し、検察側と弁護側に分かれて証拠集めに奔走する。
読者としては、第Ⅰ部・事件を読んで大まかな事件の概要や重要人物の存在などを知っていると思いながら読み進める。
だが、何も知らない登場人物たちが事件について調べ色々と推測していくさまを見ていると、自分の記憶があやふやだったり、よく考えたらそう思わされていただけで第Ⅰ部ではきちんと言及されていない出来事があることに気付かされて愕然とする。
それだけではなく、第Ⅰ部では確かにきちんと描かれていたはずの出来事についても、登場人物たちが迷い始めるとこちらもつられるように自信がなくなっていく。
さらに、登場人物たちが感じる違和感にも気付かされ、作者の思惑通りに、私まで事件の真相がぼやけていくのを感じて驚愕する。

第Ⅲ部・法廷では、検察側と弁護側が調べつくした事実を突きつけ合う。
ここまでくると、読者の私も登場人物たちと同じくらいに事件の真相を渇望するようになる。
自分がこの目で読んだと思っていた事件の流れの中に見落としがあったのではないか、思い込みや偏見があったのではないかと、自分の記憶にさえ疑心暗鬼になっているのを感じる。

こんな風に、思考を誘導されるというか揺さぶられる感覚は初めてで、いい意味で気持ち悪い。
感情を揺さぶられることはたくさんあるけど、思考を揺さぶられるというのは不思議な感覚。
計算されつくされているんだろうけど、これほど読者を引っ張れるものなのかと脱帽する。
もう、すごいとしか言いようがない。
もう一度最初から読み直したい。


<これまでの読書感想はこちら → ワカバの本棚>

by wakabanokimochi | 2015-01-08 22:30 | 読書 | Trackback | Comments(0)