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【アイネクライネナハトムジーク / 伊坂幸太郎】

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★★★<5段階>


帯からの引用----------------

ここにヒーローはいない。さあ、君の出番だ。

明日が待ち遠しくなること間違いなし!
ごく普通の人たちが巻き起こす、小さな奇跡の物語。

奥さんに愛想を尽かされたサラリーマン、
他力本願で恋をしようとする青年、
元いじめっこへの復讐を企てるOL…。

情けないけど、愛おしい。
そんな登場人物たちが作り出す、数々のサプライズ!

伊坂作品ならではの、伏線と驚きに満ちたエンタテイメント小説!

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短編集ってたぶん難しくて、大それたことを起こすには文字数が足りないし、かといって平凡すぎる日常を切り取っても面白みに欠ける。
この作品はそのへんの加減がちょうどよくて、誰の身にも起きそうな些細な事柄なんだけど後で振り返ってみると人生の分岐となる出来事、というような、ありそうでいてドラマチックな物語が詰まっている。
そして、登場人物たちがささやかだけど幸せそうで、読んでいるこちらもほんわかしてくる。



【破門 / 黒川博行】

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★★★<5段階>


BSスカパー!でドラマが始まったとコマーシャルしていて、濱田岳くんがヤクザ役なんて新鮮だから見てみたいと思っていたら、原作であるこの作品が図書館にあったので読んでみた。
ヤクザものってあまり好きじゃないと思っていたけど、テンポがよくてサクサク読めた。

父親がヤクザもんだった堅気の二宮が、ザ・ヤクザな桑原のせいでややこしい問題に引きずり込まれる物語。

裏稼業に半分足を突っ込みながらもヤクザな世界は面倒臭いと思っている二宮が、理不尽に振り回される様が滑稽でもあり可哀想でもあり、面白い。



【アリス殺し / 小林泰三】

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★★★<5段階>


不思議の国の夢ばかり見る栗栖川亜里。
ハンプティ・ダンプティが塀から墜落死した夢を見た翌日、亜里が大学に行くと「王子」という名の研究生が屋上から墜落死していた。
現実世界と夢の中の不思議の国に何らかの繋がりがあると感じた亜里は、ハンプティ・ダンプティと王子の死の真相を探り始める。

元々ほんのりダークな要素を含んだ『不思議の国のアリス』というおとぎ話を舞台にして、血みどろなミステリーが出来上がっている。
全体的に『不思議の国のアリス』を意識した、可愛らしいようなまどろこしい古典文学っぽい文体なのに、血みどろな部分の描写がえげつなくて、そのギャップが面白い。
ただ、古典文学が苦手な私はこの回りくどい文体がなじまなくて、読むのに少しだけ気力が必要だった。
『不思議の国のアリス』のキャラクターのことを知っているとより楽しめると思う。



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by wakabanokimochi | 2015-01-19 15:15 | 読書 | Trackback | Comments(0)