ワカバノキモチ 朝暮日記 asakure.exblog.jp

趣味のことをいろいろと


by wakabanokimochi
プロフィールを見る
画像一覧

タグ:この世界の片隅に ( 2 ) タグの人気記事



★★★★★<5段階評価>


日田の映画館・リベルテに『この世界の片隅に』が来たので、観たいと言っていたシンちゃんと行ってきた。
私は3回目(笑)。
私はお気に入りの映画は(本でもアニメでもマンガでも、物語はなんでも)何度でも観たい派なのです。

感想は前に観たときに書いたので割愛するけど、後世に語り継ぐべき作品だと思うということだけは何度も言いたい。 ※前回の感想 → 2016年11月27日の記事 【映画】 この世界の片隅に

戦争の残酷さをクローズアップして見せるのも大事だと思うが、戦争という異常な状態が日常化していく様子を描いたこの作品は庶民にとっての戦争をリアルに伝える映画。
『はだしのゲン』や『火垂るの墓』など、子供にも観せたい戦争映画というのはいくつかあるけど、その筆頭がこの作品だと思う。

すっかりストーリーはわかっているのに、物資や食料が少ないなかで一生懸命生きるほんわかしたすずさんを見ていると、どうか悲しいこと・怖いことが彼女に降りかかりませんようにと祈るような気持ちになって、すずさんがお嫁に行ったとこあたりからすでに泣けてきて、後半は大号泣になって、観終わったあとは軽く頭痛がするほど。
何度観ても胸がギュッとなる、いい映画です。


リベルテもとても素敵で、雑貨があったり本があったりお茶もできて、すごく雰囲気のいい空間でした。
リベルテ → http://liberte.main.jp/


a0220528_21553052.jpg

a0220528_21555152.png

[PR]
by wakabanokimochi | 2017-03-24 22:02 | 映画 | Trackback | Comments(0)



★★★★★<5段階評価>


なるべくネタバレしないように書きます。


絵を描くのが好きでちょっとおっとりした主人公のすずは、広島で生まれ育った。
昭和19年、19歳になったすずは見初められ、軍港のある町・呉へと嫁ぐ。
慣れない土地での慣れない生活にドジばかりの毎日。
日ごとに戦争の影響が色濃くなり、配給の食料は減り空襲は増えていく。
それでも、ささやかだけどさりげない幸せを噛みしめる日々を送っていた。
だけど時は容赦なく流れ、昭和20年の8月が訪れる。


クラウドファンディングで資金を集めて制作されたが、大手配給会社は着かなかったのでメディアで取り上げられてないうえに単館でしか上映されてないにもかかわらず、たくさんの賞賛の口コミで評価が上がったという異例の作品。

先の戦争を描いた作品は、映画でも小説でも手記でも、それはそれはたくさんあるけれど、この作品もぜひぜひ観て欲しい。
あの戦争を忘れないために、語り継ぐために、それぞれが思いを馳せるために。

監督が6年の歳月をかけて、当時の町並み・人々の暮らしの様子・空襲の日時などを徹底的に調べ上げて作られているので、主な登場人物たちはフィクションだけど、ほとんどドキュメンタリーと言ってもいいものだと思う。
“戦争”という大枠ではなく、その状況下でささやかに暮らす人の日常を切り取ったドキュメンタリーのような作品。

戦時中を描いた作品なので当然ハッピーなものではないんだけど、鑑賞後はとても不思議な感情で満たされた。
悲しさや悔しさや理不尽さも感じるんだけど、ほんのりとした幸せや力強さも同時に感じて、そういう相反するようないろいろな思いがないまぜになって、なんだか悲しかったようなホッとするような。
けっこう号泣してしまったんだけど、悲しい涙なのかそうじゃない方の涙なのか、自分でもわからなくなった。

戦時下の人々の“日常”が、今の平和(戦争中ではないという意味の平和)な日本の“日常”とは違うことをまざまざと見せつけられる。

戦地で死んだ家族の遺品としてただの石ころが帰ってきたとき、泣き叫ぶでもなく、死んだという事実をストンと受け入れる人々。
箱に入った石ころを見て「これが遺品と言われてもねぇ…」と、むしろそのことに戸惑う。
戦地に行けば死ぬのが当たり前で、「冬になったから雪が降ってきたねぇ」くらいのテンションで会話する家族の様子が、当時の“日常”なのだ。

すずが大怪我をするシーン。
現代だと、その怪我だけで1本のドキュメンタリー映像ができそうなほどの大怪我にもかかわらず、周りの人があまりショックを受けていない。
みんな「生きててよかったね」と言う。
死ぬことが当たり前すぎて、どんな怪我をしようが後遺症に苦しもうが、「生きているだけでよかった」と声を掛けられるような“日常”なのだ。

世界の片隅で普通に暮らしていた名もなき人たちの何気ない日常を描いているのだけど、それが戦時下だとこうも“日常”は今とはかけ離れたものだったのかと、改めて戦争の異常さを思い知る。

東日本や熊本の震災のときもそうだったけど、衝撃的な場面を見せられるよりも何気ない日常を見るほうが心が揺さぶられる。
大変な状況の中で、みんなで笑い合ったり美味しそうにご飯を食べていたりする姿にグッとくる。
この作品も、暮らしは日増しに厳しくなっていっても、日々の生活の中に何かしらの笑いが起きたり、あれこれ工夫しながら生きている姿を見て、より深く戦争の理不尽さも感じるし、同時に人々のたくましさも感じる。

主人公のすずがおっとりほんわかしているし、嫁いだ先も気のいい人たちだから、ほっこりしたり声を出して笑うシーンもたくさんあるので、辛くて悲しくて重たいだけの映画ではない。
だからなおさら、戦争に対するいろいろな思いが湧いてくる。

とても意義深い映画なので、ぜひぜひたくさんの人に観てもらいたい。

ちなみに、私が観たときは満席で立ち見の人もいたほどなので、観るなら早めに劇場に行って席を確保した方がいい。
大分県でもそうだから都会だとなおさらだと思うので。


◆作品データ → (映画.COM)

a0220528_0223077.jpg

a0220528_0224983.png

[PR]
by wakabanokimochi | 2016-11-27 00:29 | 映画 | Trackback | Comments(0)