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【★★★(個人的好みを5段階で)】


主人公の物語が突然始まって唐突に終わる感じがして、まるで、長編の物語の途中をスポッと抜き出して中編の小説にしたような作品だなと思いました。
テレビ番組制作をしている主人公の仕事に関する重大な出来事(爆破云々)の説明があまりなされないまま進んでいくし、ラストも、完全には解決しないまま、着地寸前で終わった感じで、とても中途半端な読後感です。
では面白くなかったのかと言われるとそんなことは全然なくて、なんだか不思議な感覚に陥りました。

本来、小説とは、登場人物たちの人生のある一時期を切り取って見せるものです。
恋愛小説なら恋愛が始まるいきさつ、あるいは終わるいきさつを。
サスペンスなら事件の発生から解決までを。
普通は、ちょうどいい時からちょうどいい時までを切り取るのですが、この作品は、途中から始まって途中で終わっている感じがするのが、私にはとても斬新に思えました。



作品紹介(Amazonより)--------------------------
テレビ局に勤める早川俊平はある日公園で耳の不自由な女性と出会う。
音のない世界で暮らす彼女に恋をする俊平だが。
「君を守りたいなんて、傲慢なことを思っているわけでもない」「君の苦しみを理解できるとも思えない」「でも」「何もできないかもしれないけど」「そばにいてほしい」。
静けさと恋しさとが心をゆさぶる傑作長編。
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【これまでの読書感想はこちら → 備忘録代わりの読書感想ブログ ワカバの本棚
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by wakabanokimochi | 2019-05-31 22:52 | 読書 | Trackback | Comments(0)

三池炭鉱の産業遺産巡り

大牟田の三池炭鉱の産業遺産巡りをしました。
子供の頃に住んでいた筑豊も炭鉱の町だったので、雰囲気がなんとなく懐かしかったです。
石炭の匂いにノスタルジーを感じました。

大牟田市石炭産業科学館は、炭鉱の歴史や実際に使われていた道具や掘削の様子などがわかる資料館です。
写真が暗くて怖そげですが、怖くないです(笑)。
勉強になります。
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宮浦石炭記念公園。
坑道の出入口のプラットホームとかあります。
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宮原坑は主に排水に利用されていた竪坑(たてこう)ですが、炭鉱夫の出入口でもあります。
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万田坑は、宮原坑より設備がしっかり残っていました。
レンガ作りの建物の廃墟感にわくわくします。
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帰りに、オシャレカフェでお茶しました。
カフェオレと一口サイズのドーナツ♪
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by wakabanokimochi | 2019-05-20 22:55 | 旅・お出かけ | Trackback | Comments(0)

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【★★★★(個人的好みを5段階で)】


映画が強烈に心に突き刺さったので、この原作を読んでみました。
ウォシュレットのくだりとかスーパーでほしい食材がなかったときのくだりとか、他人から見たら全然たいしたことではないのに、自分でもよくわからないまま精神的に追い詰められていく感じにもの凄く共感してしまって、やっぱり胸にグサグサ突き刺さりました。
恋人に、自分と同じくらいの熱量で接してほしいという気持ちも、面倒臭い女であることは間違いないんだけど、そうやって時々暴走してしまって「生きているだけで疲れてしまう」と言う彼女が、不憫でもあり羨ましくもあります。
映画のラストはとても寂しい気持ちになりましたが、この原作は、少しだけ救われるような気がします。
映画のラストの印象の方が好みですが、これは、結末の描かれ方が違うとかオチが改変されているということではなくて、あくまで私の解釈の問題です。

エキセントリックな中の物悲しさ。
本谷さんの世界、好きです。



作品紹介(Amazonより)--------------------------
あたしってなんでこんな生きてるだけで疲れるのかなあ。
25歳の寧子は、津奈木と同棲して三年になる。
鬱から来る過眠症で引きこもり気味の生活に割り込んできたのは、津奈木の元恋人。
その女は寧子を追い出すため、執拗に自立を迫るが…。
誰かに分かってほしい、そんな願いが届きにくい時代の、新しい“愛”の姿。
芥川賞候補の表題作の他、その前日譚である短編「あの明け方の」を収録。
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by wakabanokimochi | 2019-05-13 23:54 | 読書 | Trackback | Comments(2)

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【★★(個人的好みを5段階で)】


サスペンス要素の濃い人間ドラマ。
何かを拠り所にして生きている登場人物たち。
行方不明になった姉、幼い頃の記憶で作り上げた妄想のような思い出、子供の頃に育った疑似家族のような集団。
そういう、一種強烈な出来事を心の支えにしている弱い人たちの依存関係が、どこか悲しい。



作品紹介(Amazonより)--------------------------
「あたしが、関わるひと、みんな死んでいく」と女は言った。
コンビニの前で女を拾った作家の中谷は、女の記憶にあるスパイ学校の謎に惹かれてゆく。
深まる謎がさらなる不幸を招く戦慄のミステリー!
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by wakabanokimochi | 2019-05-08 19:01 | 読書 | Trackback | Comments(0)

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【★★★(個人的好みを5段階で)】


自分の劣等感に気づかないふりをするため、見ないようにするために、歪んだ優越感と自尊心の鎧を着た女の弱さや危うさや惨めさが痛々しい。
同じ女として共感できるところもあって、わたしの心の奥の醜い部分、弱い部分を見せつけられるような居心地の悪さを感じる、ものすごく内省的な作品だと思いました。
“女”だけに限らず、プライドの高い人間の心を丸裸にするように容赦ないです。
赤裸々すぎて後味は良くないけど胸には刺さります。



作品紹介(Amazonより)--------------------------
あの夜、同級生と思しき見知らぬ男の電話を受けた時から、私の戦いは始まった。
魅力の塊のような彼は、説得力漲る嘘をつき、愉しげに人の感情を弄ぶ。
自意識をずたずたにされながらも、私はやがて彼と関係を持つ。
恋愛に夢中なただの女だと誤解させ続けるために。
最後の最後に、私が彼を欺くその日まで――。
一人の女の子の、十九歳から五年にわたる奇妙な闘争の物語。
渾身の異色作。
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by wakabanokimochi | 2019-05-02 23:09 | 読書 | Trackback | Comments(0)