人気ブログランキング |

a0220528_21263998.png

★★★★<個人的好き嫌いを5段階で表示>


作品紹介(Amazonより)--------------------------
人に不用意に近づきすぎないことを信条にしていた大学一年の春、僕は秋好寿乃に出会った。
空気の読めない発言を連発し、周囲から浮いていて、けれど誰よりも純粋だった彼女。
秋好の理想と情熱に感化され、僕たちは二人で「モアイ」という秘密結社を結成した。
それから3年。
あのとき将来の夢を語り合った秋好はもういない。
僕の心には、彼女がついた嘘が棘のように刺さっていた。
-----------------------------------------------

思春期の青臭さを抱えて、さらに、若さゆえの有り余るエネルギーを持て余す青年の姿に、すっかり中年の私はノスタルジーを感じてしまいます。
無遠慮で無配慮で勢いだけで、だけど、それがなんとも羨ましく、なんとも愛おしい。
住野さんが書く主人公たちは、若者特有の繊細さと儚さを持っています。
産まれたての雛や孵化する前の蛹のような、柔らかくて壊れそうなのにエネルギーを秘めている感じが好きです。


<過去の読書感想はこちら → 備忘録代わりの読書感想ブログ ワカバの本棚
a0220528_00461056.png

by wakabanokimochi | 2018-07-29 21:30 | 読書 | Trackback | Comments(0)

a0220528_20502102.png

★★★★<個人的好き嫌いを5段階で表示>


作品紹介(Amazonより)--------------------------
女性や老人だけを狙った通り魔や強盗傷害を繰り返し、自暴自棄な逃避行を続けていた伊豆見翔人は、宮崎県の山深い村で、老婆と出会った。
翔人を彼女の孫と勘違いした村人たちは、あれこれと世話を焼き、山仕事や祭りの準備にもかり出すようになった。
卑劣な狂犬、翔人の自堕落で猛り狂った心を村人たちは優しく包み込むのだが……。
-----------------------------------------------

林遣都くん目当てで映画を先に鑑賞。
遣都くんが主演をした映画の原作、というバイアスがかかってしまってはいるけど、心にグッとくるいい作品でした。
宮崎が舞台で、しかもうちと同じくらいの田舎というのも親近感が湧いたし、達観した婆ちゃんと爺ちゃんに感動させられました。
好きなストーリ展開の作品です。


<過去の読書感想はこちら → 備忘録代わりの読書感想ブログ ワカバの本棚
a0220528_00461056.png


by wakabanokimochi | 2018-07-20 20:54 | 読書 | Trackback | Comments(0)

a0220528_22225428.png


<個人的好き嫌いを5段階で表示>


作品紹介(Amazonより)--------------------------
神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と会長の明智恭介は、曰くつきの映画研究部の夏合宿に加わるため、同じ大学の探偵少女、剣崎比留子と共にペンション紫湛荘を訪ねた。
合宿一日目の夜、映研のメンバーたちと肝試しに出かけるが、想像しえなかった事態に遭遇し紫湛荘に立て籠もりを余儀なくされる。
緊張と混乱の一夜が明け―。
部員の一人が密室で惨殺死体となって発見される。
しかしそれは連続殺人の幕開けに過ぎなかった…!!
究極の絶望の淵で、葉村は、明智は、そして比留子は、生き残り謎を解き明かせるか?!
-----------------------------------------------

人里離れた別荘で殺人が起き、大学生探偵が事件の謎を追うという、王道中の王道な推理小説なんですが、シチュエーションがトリッキーすぎて、私は物語に入り込めなかったです。
そのトリッキーな部分がこの作品の醍醐味だと思うので、それを受け入れられないということは私には合わなかったのかなと思います。
かなり異常な状況なのに、大学生たちがわりと冷静に推理していく様子がどうしても不自然に思えてしまいました。


<過去の読書感想はこちら → 備忘録代わりの読書感想ブログ ワカバの本棚
a0220528_00461056.png

by wakabanokimochi | 2018-07-19 22:25 | 読書 | Trackback | Comments(0)

a0220528_20145963.png


★★★★<個人的好き嫌いを5段階で表示>


作品紹介(Amazonより)--------------------------
都内の2LDKに暮らす男女四人の若者達。
本音を明かさず、“本当の自分”を装うことで優しく怠惰に続く共同生活。
そこに男娼をするサトルが加わり、徐々に小さな波紋が広がり始め……。
-----------------------------------------------

林遣都くん目当てで映画を先に鑑賞。
この作品の遣都くん、私、好きです。

遣都くんはさておき本の方の感想ですが、面白いです。
ルームシェアをする4人の男女のところに、謎の少年・サトルが転がり込んでくることでこの4人はふと気づきます。
一緒に住んでいながら、それぞれが本当はどんな人間でどんな本性を持っているのか、よく知らないということに。
でも、それはそれほど特別なことでなはくて、友達でも恋人でも家族でさえも、本音や本性の部分を全部さらけ出しているわけではありません。
この当たり前に使い分けている本音と建前の間に人間の闇が潜んでいたら?
お気軽で怠惰な若者たちの日常が淡々と描かれているようでいて、随所から立ち上る不穏さ。
その不穏さが、物語が進むににつれて濃くなっていくのが、ゾクゾクと怖いです。

吉田さんの描く、人が誰しも本質的に持っている闇の部分の激しさは、目を背けたくなるけど惹きつけられます。


<過去の読書感想はこちら → 備忘録代わりの読書感想ブログ ワカバの本棚
a0220528_00461056.png


by wakabanokimochi | 2018-07-16 20:31 | 読書 | Trackback | Comments(0)

a0220528_02411882.png


★★★<個人的好き嫌いを5段階で表示>


作品紹介(Amazonより)--------------------------
小説史に類を見ない、息を呑む大仕掛け。
そこまでやるか、ミヤベ魔術!
それは亡者たちの声?
それとも心の扉が軋む音?
正体不明の悪意が怪しい囁きと化して、かけがえのない人々を蝕み始めていた。
目鼻を持たぬ仮面に怯え続ける青年は、恐怖の果てにひとりの少年をつくった。
悪が幾重にも憑依した一族の救世主に、この少年はなりうるのか――。
21世紀最強のサイコ&ミステリー、ここに降臨!
-----------------------------------------------

時代劇ではあまり見ない現代的な事柄を、あえて時代劇で描く斬新さ!
神隠しとか呪いとか死霊とかが信じられていた時代で物語を展開させていくことで、謎がより複雑になるし信憑性が深まります。
宮部さんのサスペンスと面妖系が見事に融合した作品です。
宮部さん、スゴイです…!
文量は多いけど一気読みしたほど面白かったです。
a0220528_00461056.png

by wakabanokimochi | 2018-07-15 02:43 | 読書 | Trackback | Comments(0)

a0220528_21052416.png


★★★<個人的好き嫌いを5段階で表示>

作品紹介(Amazonより)--------------------------
在日20年の英国人ジャーナリストは、東北の地で何を見たのか?
2011年3月11日、東日本大震災発生。その直後から被災地に通い続けたロイド・パリー記者は、宮城県石巻市立大川小学校の事故の遺族たちと出会う。
74人の児童と10人の教職員は、なぜ津波に呑まれたのか?
一方、被災地で相次ぐ「幽霊」の目撃談に興味を持った著者は、被災者のカウンセリングを続ける仏教僧に巡り会う。
僧侶は、津波の死者に憑かれた人々の除霊を行なっていた。
大川小の悲劇と霊たちの取材はいつしか重なり合い――。
傑作ルポ『黒い迷宮』の著者が6年の歳月をかけ、巨大災害が人々の心にもたらした見えざる余波に迫る。
-----------------------------------------------

石井光太さんのものなど3.11に関するルポはいくつか読んだけど、外国人の方が書いたものは初めてでした。
死生観も違うだろうし、土着の人間関係の独特さに左右されない冷静な視点は、読んでいて興味深かったです。
ルポの大半は生徒たちが多く亡くなった大川小学校に関係するものでしたが、遺族の方たちの複雑な思いを垣間見てまたいたたまれない気持ちになりました。
ここでどんな感想を書いたところで嘘くさくなってしまうので、ただただ亡くなった方のご冥福をお祈りするばかりです。
a0220528_00461056.png

by wakabanokimochi | 2018-07-14 21:07 | 読書 | Trackback | Comments(0)

二次創作小説の第2弾♪

海の青 金木犀の香り】 <pixivのページにジャンプします>


おっさんずラブ・二次創作小説の第2弾が書き上がりました♪

ドラマ第5話での、牧くんと武川さんの出会いの回想シーンから妄想が膨らんで書きました。
牧くんの自己肯定感の低さとか、大学生の牧くんが今より内向的なのはなぜかとか、そのへんのことを勝手に物語にしてみました。
前回の【捕まえたい背中】の続編です。
前回が出会いの物語で、今回は牧くんの成長物語です。

本当は、出会いの物語のあとは、ドラマ本編に向けて、別れの物語を書こうとしていたのですが、牧くんにちゃんと幸せな時間を過ごしてほしいと思ったので、今作を書きました。
それと、大学生の時のものすごく内向的に見えた牧くんに、もっと自信を取り戻してほしかったので。

もしよかったら、暇つぶしにでも覗いてみてください。ヽ(*´∀`)ノ
上のリンクからpixivのページにジャンプします。


a0220528_11242414.png

a0220528_00461056.png

by wakabanokimochi | 2018-07-11 11:27 | 自作小説(みたいなもの) | Trackback | Comments(0)

【映画】 万引き家族



★★★★★<個人的好き嫌いを5段階で表示>


まるでドキュメンタリーを見ているようでした。
映像の説得力が凄まじかったです。
『万引き家族』である6人の振る舞い、佇まい、それからこの『家族』が暮らす家や環境のディテール。
この国の制度や法律やコミュニティの隙間にすっぽりと抜け落ちてしまった人たちが、あのスクリーンの中に確かに存在していました。

この映画は『万引きのような犯罪を犯さなければ生きていけない人たちを、擁護・美化した作品』ではありません。
違います、むしろ逆です。
クズ人間をクズ人間として描いています。
あの『家族』はクズです。
特に、リリーさんとサクラさんはひどいです。
「彼が盗んだのは、絆でした」というキャッチコピーはない方がいいです。
そんな綺麗な話ではありません。

ただ、ここがすごく難しいところだし、賛否分かれるところだと思うんですが、そのクズな行いのおかげで救われている人もいるのです。
『家族』の中の子供2人は確実にそうです。
それから松岡茉優ちゃんも樹木希林さんも、精神的に救われています。
ワンシーンしか出てこない池松壮亮くんもそうです。
この池松くんのシーンはとても印象深くて、苦しくせつないです。
「これだけ救われている人たちがいるんだから、彼らを『悪』だと決めつけてしまわなくていいんじゃないか」とはやっぱり言い切れない、見逃せない部分があるので、だから否応なしに自分の倫理観と向き合わされてしまいます。
『正しさ』とか『正義』って一体なに? という答えの出ない問いにはまってしまいます。
この映画を見てどんな感想を持ち、どう評価するかで、その人の倫理観を垣間見ることができるんじゃないかと、私は感じました。

実体験としての貧しさを経験していない人(観念としてではなく実体験)や、家族の愛など幸福感を感じて育った人ほど、(要するに、普通に幸せに育った人ほど)この『家族』やこの映画そのものを嫌いだろうなと思います。
私の場合は、リリーさんやサクラさん寄りに感情移入しました。
ダメな人たちだし、身近にいたら関わりたくないタイプの人たちなんですけどね。

たぶん、本当に正しいのはあの警察の人たちです。
わかっています。頭ではわかります。
でも、その正しさは、少なくともあの少女を不幸にする可能性をおおいにはらんでいる。
その正しさに従っていたら、男の子の命もなかったかもしれない。
そう考えたら、全員が救われる正しさというのは、この世界には存在しないのかもしれないですね。
やりきれないです。
駄菓子屋のおじさんの振る舞いが、もしかしたら一番納得できるものなのかもしれないけど、でもやっぱり「正しいか」と問われれば難しいです。

ケイト・ブランシェットがカンヌで絶賛した、サクラさんが泣く場面はすごいです。
彼女の言葉と涙には圧倒されます。
見ているこちらの感情が揺さぶられて、心を掻きむしられるようでした。

こんな風に賛否がはっきり分かれていて、しかも否の声が大きいものほど、実はものすごく素晴らしい作品なのだと思います。
それだけ、人々の心をザワザワさせたわけですから。
本編を見たあとに下のポスターの笑顔を見ると、やりきれなくて苦しくなります。


◆作品データ → 映画.COM

a0220528_21401631.jpg

a0220528_00461056.png

by wakabanokimochi | 2018-07-09 21:49 | 映画 | Trackback | Comments(2)



★★★★★<個人的好き嫌いを5段階で表示>


度肝を抜かれるスゴイ映画でした!
前のめりでスクリーンを凝視するほど作品の世界に引き込まれました。
観終わったあとに、続けて次の回も観ようかと思ったくらいです。
一週間まえにギックリ腰をしてしまって、長時間同じ姿勢でいるとまだ腰が痛いので今日は諦めましたが、近いうちにもう一回は必ず劇場で観たいです。

アナーキーでアバンギャルドでカオスでカッコイイ。
キューブリックやリンチの世界が好きな人の琴線に触れるタイプの作品だと思います。
身近なもので例えると、ヴィレッジ・ヴァンガードみたいな雰囲気。
あの色彩や手書きのポップやあのがちゃがちゃしている視覚的な感じもそうだし、美と醜、センスとナンセンスが混在しているあの感じとかも。

セックス・ピストルズの『アナーキー・イン・ザ・U.K』がメインテーマになっているけど、それがしっくりくるカッコよさ。
着物を着崩したファッションもオシャレ。

けっして万人受けする作品ではないけど、万人受けする作品なんてものを作ることなんてできないわけのだから、だったら、このくらいとんがっててもいいと思います。

原作の町田康さんの本は、このパンク侍ではないですけどひとつ読みかけたことがあったのですが、文体とか世界観がどうも合わなくて途中で断念しちゃったのです。
なぜ町田さんの作品が私に合わないか、今日映画を観てわかった気がします。
良くも悪くも平凡な私は、町田さんの文章でこの映像を頭に描けないからです。
良くも悪くも常識的な私は、頭の中でこの世界観を作り上げられません。
だから、読んでいて面白くなかったんだと思います。
こんな映像が作れるなんて、圧倒されます。

予告では、筋の通ったストーリーがあるように見えますが、いや、あるっちゃあるんですが、それよりも「とにかく映像と演出をまず楽しめ!」という作品です。
ストーリーを深読みしようと思えば、いくらでも深読みできます。
「現代社会への風刺」とか。
でも、そんな面倒臭いこと考えずに、とにかく五感で感じろ!と思考をねじ伏せられる感じが気持ちいいです。

それから!
綾野剛くんがいい!
『シュアリー・サムデイ』や『Mother』の頃から「この役者さん、好き!」って思っていたけど、間違いなかった!スゴイ役者さんだ……。
この映画の世界観を構築するには、綾野剛という役者が不可欠です。
妖艶さ、殺気、母性本能をくすぐる隙き、圧倒的な男前ぶり。
剛くんそのものが、混沌を内包している役者さんなのです。
だから、このカオスを作り上げるには剛くんが主演じゃなきゃ成立しない!というくらいハマってました。
この映画のために剛くんがいて、剛くんのためにこの映画がある、そう感じました。


◆作品データ → 映画.COM

a0220528_00454874.jpg

a0220528_00461056.png

by wakabanokimochi | 2018-07-03 00:53 | 映画 | Trackback | Comments(0)