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カテゴリ:映画( 81 )



【★(個人的好みを5段階で)】


原作は読んでいないので映画のみの感想ですが、終盤の展開が私は好みではなかったです。

悪意に満ち溢れたこの世界で、悪意なんてものははなから持ち合わせていない優しさの塊のような町田くんは、関わった人たちを優しい気持ちに変えていく。
コテコテにベタな、こういうどこかおとぎ話のような物語は私は嫌いではありません。
現実から逃避するにはうってつけだし、少し救われる気分にもなります。
「悪意に満ちたこんな世界だけど、町田くんの存在で浄化されるなぁ」って。
なのに、終盤の展開があんなに非現実的だったので、町田くんの優しさも非現実的だと言われているようで、なんだか勝手にガッカリしてしまいました。
「そんな夢のような世界が現実にあるわけないだろ」と突き放されたような気分です。

もしかしたらそういうメッセージが込められた作品だったのでしょうか。

「町田くんのような悪意を1ミリも持っていない純真無垢な人間はファンタジーの世界にしかいない。この世は悪意で満ちている」


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by wakabanokimochi | 2019-07-11 22:47 | 映画 | Trackback | Comments(0)

【映画】 海獣の子供


【★★★(個人的好みを5段階で)】


人によって好き嫌いがはっきり分かれるタイプの作品だなぁと思いました。
観念的で哲学的です。
生命の成り立ち、宇宙の成り立ち、人の存在とは何か……。
森羅万象に迫ろうとした作品だと思います。
観た直後は漠然とわかったような気になったけど、どんな映画かと問われるとやっぱりうまく説明できません。
ただ、世界観はものすごく好きです。

あと、絵もすごく好き。
細い線を何度も重ねたようなタッチも好きだし、なんと言っても“目”が綺麗。
主人公の子どもたちのビー玉みたいな大きな目には、世界の真理を見つけてやろうという力強さと真っ直ぐさを感じます。
海の描写、海の生き物の描写も素晴らしくて、漫画チックなのに自然の生々しさを感じさせる画力に感動しました。


【◆作品データ → 映画.COM

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by wakabanokimochi | 2019-06-28 20:52 | 映画 | Trackback | Comments(0)

【映画】 キングダム




【★★★★★(個人的好みを5段階で)】


原作のコミックもアニメも見ないまま鑑賞しましたが、全然大丈夫でした。
原作を知らないけどどうしよう、と観るか観ないか悩んでいるなら、観た方がいいです。
面白いです。

ものすごく王道のエンターテイメント作品でした。
『スターウォーズ』がエンタメ映画のテンプレのひとつだと思うのですが、それを踏襲したような、潔いくらいど真ん中のエンタメ映画でした。
鑑賞後は爽やかなカタルシスで満たされます。
続編が観たいくらいです。

壮大さを演出するVFXもよくできていたし、ワイヤーを駆使したチャンバラアクションも見応えがありました。
『るろうに剣心』や『銀魂』もそうですが、このワイヤーを使ったチャンバラアクションをブラッシュアップして、日本のお家芸のひとつにしたらいいと思います。
香港映画=(イコール)カンフー、みたいに。
外国の方はチャンバラとかニンジャとか好きだし、絶対に売れると思うのですが、どうでしょう?

それはさておき、アクションと並んで素晴らしかったのがキャスティングです。
エンタメ作品にふさわしい“魅せるキャスティング”だと思いました。
主演の山崎賢人くんはもちろんよかったし、凛々しくて聡明な正義の若き王の吉沢亮くん、反乱を起こす弟にはサイコパス感満載の本郷奏多くん、美しく凛と強い長澤まさみちゃん、男の子か女の子かわからない愛くるしいキャラの橋本環奈ちゃん、出番は少ないのにラスボス感が半端ない大沢たかおさん。
脇を固めるそうそうたる役者さんたちも全員、この役はこの人しか考えられないと思えるほどカッチリとはまっていました。
こういう娯楽作品でキャスティングを妥協してしまったら途端にチープになってしまうと思うんです。
顔がいいだけの流行りの人を多用するとか、演技力とか無視して知名度とか人気度だけで起用するとか。
この作品は、山崎賢人くんと吉沢亮くんという、今が旬の若手俳優ながら演技力や存在感が伴った実力派をツートップに持ってきて、さらにその周りを個性派・実力派の役者さんたちで固めることで、若い女子をキャーキャー言わせながら映画好きも満足させることができる、カッチリ・しっかりしたエンタメに仕上がっていると感じました。

この映画が面白いのは、ベースとなる原作が面白いからというのはもちろんあるでしょうが、この映画を製作した人たちが原作をちゃんと好きで、面白いものをちゃんと作ろうとしたからだと思います。
そう感じるほど丁寧に作られた映画でした。
できればもう一回くらいは劇場で観たい作品です。


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by wakabanokimochi | 2019-06-03 23:17 | 映画 | Trackback | Comments(2)



【★★★(個人的好みを5段階で)】


閉所恐怖の人は息苦しくなって耐えられないんじゃないかと思うほどの、ロケット内の閉塞感。
その閉塞感と圧迫感は、作品そのものの重苦しさのメタファーになっているようにも感じます。
それと対比するような宇宙空間の美しさ。
普通の2D上映でも、ものすごい臨場感を感じることができました。

空中分解するんじゃないかと不安になるほどガタガタと激しく振動しながら飛ぶロケットが、宇宙に到達した途端に静寂に包まれる。
あの、耳鳴りがするほどの静寂のシーンには鳥肌が立ちました。
映像や見せ方のうまさは秀逸だと思います。

アームストロング船長のドラマの部分は終始重苦しく、このプロジェクトがどれほど過酷だったかということが、これでもかこれでもかと叩きつけるように描かれていました。
彼らの苦労をそういうふうに見せられたからこそ、アームストロング船長が月に降り立つシーンでは深い感動を共有できます。

宇宙飛行士マンガの金字塔(と私は思っている)『宇宙兄弟』のなかで、子供の頃からの夢を叶えて月に行くことになった弟のヒビトが「宇宙飛行士は宇宙で死んではいけない。子供たちに、宇宙飛行士は宇宙で死ぬかもしれない仕事なんだと恐怖心を持たせてはいけない。生きて帰ってこなくちゃいけない(大意)」というようなことを言うのですが、私はこの言葉に感動しました。
宇宙のことを探求するだけが宇宙飛行士の仕事ではなくて、宇宙に憧れている子供たちの希望になることも仕事なんだと。
なんてかっこいい仕事なんだと改めて思ったシーンです。
だから、この『ファースト・マン』の重苦しさは私には少し重すぎのように感じてしまいました。
ただ、宇宙開発のこういう辛い部分に目をつぶるわけにはいきませんものね。
それももちろんわかります。

夢が詰まって希望に満ちているという作品ではなかったけど、とても臨場感のあるドキュメンタリーのような映画でした。


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by wakabanokimochi | 2019-03-21 23:24 | 映画 | Trackback | Comments(0)



【★★★★★(個人的好みを5段階で)】


去年(2018年)11月に公開された作品だから劇場でやっているところはほとんどないのかもしれないけど、隣町の小さな映画館でかかっていたので観てきました。<日田市の映画館 → HITA LIBERTE> 

私の好きな映画(だけではなくて、物語全般)には二通りの要素があって、ひとつは、あれはああいう意味だったんだろうかとかあのセリフにはこういう意味が込められていたんじゃないだろうかとか、あとで侃々諤々と語り合いたくなる作品です。
私が観たなかでの代表作は『シン・ゴジラ』。
もうひとつは、意味とか意図とか思惑とか考える余地を与えないほど感情を掻き乱す、衝動性の強い作品。
私が観たなかでの代表作は『万引き家族』とか『パンク侍、斬られて候』とかです。
矛盾していることを言っているように聞こえるかもしれないけど、私のなかでは全然矛盾していなくて、この二つの要素はコインの表と裏のようなものだと思っています。

さて、この『生きてるだけで、愛。』ですが、これは完全に後者のタイプの作品でした。
鬱気味で精神的に不安定な寧子(趣里)の言動が最初はとても癇に障るのですが、観ているうちにどんどん寧子の感情に引っ張られていって、最後には寄り添ってしまっているという感じでした。
私はエキセントリックな人が苦手です。
衝動的な言動が理解不能で、理解不能なものは怖い。
何をしでかすかわからない不安感が怖いし不愉快だし居心地が悪いのです。
最初は寧子をそういうふうに見ていたのですが、寧子の抱える生きづらさの種類がわかってくると、こちらの感情もだんだん共感していって共鳴していって、寧子を抱きしめたいような、逆に抱きしめられたいような、居ても立ってもいられない気持ちになります。
寧子の暴発するような激しさと、抑え込んでいるだけで実は寧子と同じくらいの衝動がくすぶっている津奈木(菅田将暉)のギリギリさが、痛々しいしやりきれないし、そしてかなり羨ましい。
私はエキセントリックが苦手だからあんなふうにエキセントリックにはなれないし、あんなふうに青臭く泣き叫ぶことはないけど、もう少しエキセントリックに生きてみてもよかったなぁ、などと、ちょっとだけ羨ましく思ってしまいました。

感情が揺さぶられすぎて少しだけ鬱気分を発動させてしまいました。
それだけ、いい映画。
もう一回観たいです。
原作も読んでみようと思います。


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by wakabanokimochi | 2019-03-07 18:00 | 映画 | Trackback | Comments(0)

【映画】 半世界


【★(個人的好みを5段階で)】


私には共感する部分が少なくて、だからあまり響いてこなかったです。
私がアラフォー男性ではないからかな?
言わんとするところはわかる気もするし、田舎町でのこの生活やこの状況に鬱々とする気持ちもよくわかるんだけど、心にガツンとはこなかったです。
登場人物の生活を淡々と映像として見せられただけで、そこからそれぞれの心情を読み解くのはちょっと難しかったように思います。
見る側の想像に委ねられ過ぎている気がして、見ながら想像力や共感力や読解力を駆使しなくてはいけなくて、それをサボると淡々としたアラフォー男の日常をただ眺めるだけになってしまう、というような作品だったように感じました。
“見る側に委ねる”ことができる物語は好きだし、いい作品が多いとは思うのだけど、あまり委ねすぎて語らなすぎるのは伝わりにくいし、その塩梅は難しいなと思います。
この作品は、登場人物の心情をもうちょっと描いた方が心に響いたのかもと、私は思いました。


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by wakabanokimochi | 2019-02-27 22:28 | 映画 | Trackback | Comments(0)


【★★★★(個人的好みを5段階で)】


刀剣乱舞についてはほとんど何も知らない素人で、キャラクターについても演じている俳優さんのこともよくわからないのですが、そういう人が観ても面白いということだったので観てきました。
そのとおり、面白かったです。

時代劇好き、特に戦国時代が好きな私には、本能寺の変をめぐる歴史改変事件という史実とフィクションの絡め方が絶妙で、ものすごく楽しめました。
創作和服(というのかな?)とか軍服風のコスチュームの美麗な男子たちの殺陣のシーンは、迫力はあるし美しいし格好いいし、とても魅力的で見ごたえがありました。
あの世界観、好きです。
三日月宗近が特に素敵でした♪


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by wakabanokimochi | 2019-02-15 23:36 | 映画 | Trackback | Comments(0)

【映画】 夜明け


【★★★(個人的好みを5段階で)】


観終わった直後は面白かったのか面白くなかったのかもよくわからなくて、ただもやもやとした感情だけがあったのですが、時間が経って少しわかってきました。
いたたれなさと居心地の悪さでできている作品で、物語の解釈とラストの解釈と鑑賞後にどういう感情が湧いたかは観客それぞれに委ねます、というタイプの映画だと思いました。
私の場合、後味の悪さとやりきれなさが残りました。
登場人物は誰も救われていないし、むしろ、物語が始まる前よりも悪くなっているし、ラストのその後は、私の解釈ではさらに良くない展開になると思うので、どうしてもやりきれなさが残ります。
では面白くなかったかといえばそんなこともなくて、この救いようのなさが文学的のようであり、高尚な映画を観たような気分に浸ることができます。

秘密にしたい過去を抱えた青年・シンイチ(柳楽優弥)と息子に対して後悔の念を抱いている初老の男・哲郎(小林薫)。
偶然出会った二人は、お互いの存在が支えとなって次第に絆のようなものが芽生え始めるのですが……。

シンイチはあらゆる場面で間が悪い、空気が読めない、気を遣いすぎて(遠慮がすぎて)その場の雰囲気をしらけさせる、そういうタイプの青年で、見ていてイライラするしハラハラするしいたたまれなくなります。
親からもバイト先の店長からもぞんざいに扱われてきたと言う彼ですが、たぶん私がバイト先の店長でも、こういうタイプの子は好きじゃないだろうなと思います。
悪い子ではないんだけどぼんやりしててはっきりしないところが気持ちよくない。

そんなシンイチにとって哲郎の存在は救いだっただろうし、哲郎にとってもそうだったろうと思います。
だけどやっぱり間が悪くて、きっと出会うタイミングが今じゃなかった。
そして、いろいろあってからのラスト、シンイチが行動を起こしたタイミングも間違っていたし、ラストのラストのシンイチの選択もきっと間違っている。
すべてのタイミングと選択が、全員が嫌な気持ちになる、わだかまりが残る、そういう方に進んでしまう間の悪さが終始気持ち悪くて、すごいと思いました。
残酷すぎて気持ち悪いとか不幸すぎて気持ち悪いとか、そういう突き抜けた気持ち悪さではなくて、ちょっとずつずれている不協和音のような気持ち悪さ。
どこかをどうにかすれば、かちっとはまってすべてが上手くいきそうなのに、なかなかそうはいかないもどかしさ。

夜明け、というタイトル。
私は、物語のその後に明るい夜明けは感じられなかったのですが、シンイチと哲郎がほんのちょっと変われればもしかしたら事態は好転し始めるのかな、そうだといいなと、そう思いました。


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by wakabanokimochi | 2019-02-08 23:33 | 映画 | Trackback | Comments(0)

【映画】 来る


【★★★(個人的好みを5段階で)】


私はこういうホラーものにはあまり興味がないのでめったに観ないのですが、原作の『ぼぎわんが、来る』と著者の澤村伊智さんが好きなので観に行きました。
こういう作品に岡田准一くんが出るのも珍しいので、それも観たくて。

原作と映画ではけっこう違う部分がありましたが、小説の映像化というのはそういうものなので気にはなりませんでした。
以前の私は、小説が映像化されるときの改変がすごく気になっていたのですが、最近は、原作と映画は別物と割り切って楽しめるようになりました。

“あれ”についての解釈が違っていたりラストが違っていたりしたのですが、それはは映像として見せるための改変だったように思います。
文章で表現して読者に自由に想像させる小説をそのまま映像化するのは、必ずしも正解ではないと思います。
特にこういう作品ではむしろ無粋です。

よくわからい不気味さと禍々しさ。
無邪気な子供が内容する邪悪さ。
大人たちが日々の生活の中で鬱積させていく澱のような感情。
そういうおどろおどろしさに満ちた、エンタメホラーでした。


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by wakabanokimochi | 2019-01-18 23:53 | 映画 | Trackback | Comments(0)


【★★★★★(個人的好みを5段階で)】


QUEENのことは特別に好きでも嫌いでもなくて、昔、洋楽にハマっていたときにベスト盤のCDを持っていて聴いていたな、フレディの奇抜さは嫌いじゃないな、くらいの認識でした。
なので、映画を観るかどうかちょっと考えたのですが、評判の良さがネットを通して聞こえてくるし、しかも、QUEENにそれほど興味のない人も良いと言っているようなので観てみることにしました。

大正解でした。
ものすごくいい映画でした。

フレディの歌声と生き様が私の心にグサグサと突き刺さって、胸が震えました。
サクセスストーリーとしては王道中の王道なのですが、そんなことは気にならないくらい、というか、そんな理屈みたいなものは吹っ飛ばして心に直接響いてくるような作品でした。

QUEENのボーカルになってからのフレディの、全力で楽しんでいて全力で喜んでいて全力で生きているその姿に圧倒的な生命力と才能がほとばしっていて、それが目がくらむほど眩しいから、だからこれほど胸が震えるのだと思います。

ライブエイドのシーンの、会場のボルテージが一気に上る高揚感と臨場感には鳥肌が立ちました。
圧巻です。


【◆作品データ → 映画.COM


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by wakabanokimochi | 2019-01-15 23:04 | 映画 | Trackback | Comments(0)