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カテゴリ:読書( 217 )

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【★★★★(個人的好みを5段階で)】


面白い!
伊坂さんの作品って、私個人の感想として、すごくどはまりするものと、読み終わっても結局よくわからんかったなぁと感じるものに極端に分かれる感じがしているのですが、この作品はめちゃくちゃ好きです。

少しだけ痛快で、あとは、圧倒的なやるせなさとせつなさが詰まった物語。
最後まで気が抜けません。
一気に読んでしまいました。

伊坂さんは映像化されているものが多いけど、これもものすごく映像化向きだと思います。
そのときはぜひ、私の好きな菅田将暉くんで!
菅田くんの役者としての魅力が最大限に発揮される作品だと思います。



作品紹介(Amazonより)--------------------------
常盤優我は仙台市のファミレスで一人の男に語り出す。
双子の弟・風我のこと、決して幸せでなかった子供時代のこと、そして、彼ら兄弟だけの特別な「アレ」のこと。
僕たちは双子で、僕たちは不運で、だけど僕たちは、手強い。
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by wakabanokimochi | 2019-06-30 23:17 | 読書 | Trackback | Comments(0)

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【★★(個人的好みを5段階で)】


少年犯罪をモチーフにした作品。
私は、重松さんのハートフル系の作品よりも、こういうダークな方がどちらかというと好みです。

10代の少年少女って、自分のその頃を思い返しても思うのですが、怖いもの知らずの厄介な生き物です。
体も成長して大人と変わらなくなるし、考え方も小学生とかの頃から比べるとずいぶん大人っぽくなったと自分でも感じるし、自分たちの感覚ではもう立派な大人だと思っています。
どこか刹那的で怖いものなしで、だから先生や親や周りの大人たちが臆病でダサく見えてしまう。
この年代のまだまだ経験値が少ないがゆえの暴走に、守るものができて臆病になってしまった常識的な大人は太刀打ちできないのではないか。
そういう怖さがじわじわと忍び寄ってくるような、得体の知れない気持ち悪さをはらんだ作品でした。

ひとつだけ気になったのは、クライマックスの場面が同じ描写の繰り返しでしつこく感じてしまいました。



作品紹介(Amazonより)--------------------------
7年前、旭ヶ丘の中学校で起きた、クラスメイト9人の無差別毒殺事件。
結婚を機にその地に越してきた私は、妻の連れ子である14歳の晴彦との距離をつかみかねていた。
前の学校でひどいいじめに遭っていた晴彦は、毒殺事件の犯人・上田祐太郎と面影が似ているらしい。
この夏、上田は社会に復帰し、ひそかに噂が流れる―世界の終わりを見せるために、ウエダサマが降臨した。
やがて旭ヶ丘に相次ぐ、不審者情報、飼い犬の変死、学校への脅迫状。
一方、晴彦は「友だちができたんだ」と笑う。
信じたい。
けれど、確かめるのが怖い。
そして再び、「事件」は起きた…。
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by wakabanokimochi | 2019-06-25 23:54 | 読書 | Trackback | Comments(0)

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【★★★(個人的好みを5段階で)】


主人公の物語が突然始まって唐突に終わる感じがして、まるで、長編の物語の途中をスポッと抜き出して中編の小説にしたような作品だなと思いました。
テレビ番組制作をしている主人公の仕事に関する重大な出来事(爆破云々)の説明があまりなされないまま進んでいくし、ラストも、完全には解決しないまま、着地寸前で終わった感じで、とても中途半端な読後感です。
では面白くなかったのかと言われるとそんなことは全然なくて、なんだか不思議な感覚に陥りました。

本来、小説とは、登場人物たちの人生のある一時期を切り取って見せるものです。
恋愛小説なら恋愛が始まるいきさつ、あるいは終わるいきさつを。
サスペンスなら事件の発生から解決までを。
普通は、ちょうどいい時からちょうどいい時までを切り取るのですが、この作品は、途中から始まって途中で終わっている感じがするのが、私にはとても斬新に思えました。



作品紹介(Amazonより)--------------------------
テレビ局に勤める早川俊平はある日公園で耳の不自由な女性と出会う。
音のない世界で暮らす彼女に恋をする俊平だが。
「君を守りたいなんて、傲慢なことを思っているわけでもない」「君の苦しみを理解できるとも思えない」「でも」「何もできないかもしれないけど」「そばにいてほしい」。
静けさと恋しさとが心をゆさぶる傑作長編。
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by wakabanokimochi | 2019-05-31 22:52 | 読書 | Trackback | Comments(0)

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【★★★★(個人的好みを5段階で)】


映画が強烈に心に突き刺さったので、この原作を読んでみました。
ウォシュレットのくだりとかスーパーでほしい食材がなかったときのくだりとか、他人から見たら全然たいしたことではないのに、自分でもよくわからないまま精神的に追い詰められていく感じにもの凄く共感してしまって、やっぱり胸にグサグサ突き刺さりました。
恋人に、自分と同じくらいの熱量で接してほしいという気持ちも、面倒臭い女であることは間違いないんだけど、そうやって時々暴走してしまって「生きているだけで疲れてしまう」と言う彼女が、不憫でもあり羨ましくもあります。
映画のラストはとても寂しい気持ちになりましたが、この原作は、少しだけ救われるような気がします。
映画のラストの印象の方が好みですが、これは、結末の描かれ方が違うとかオチが改変されているということではなくて、あくまで私の解釈の問題です。

エキセントリックな中の物悲しさ。
本谷さんの世界、好きです。



作品紹介(Amazonより)--------------------------
あたしってなんでこんな生きてるだけで疲れるのかなあ。
25歳の寧子は、津奈木と同棲して三年になる。
鬱から来る過眠症で引きこもり気味の生活に割り込んできたのは、津奈木の元恋人。
その女は寧子を追い出すため、執拗に自立を迫るが…。
誰かに分かってほしい、そんな願いが届きにくい時代の、新しい“愛”の姿。
芥川賞候補の表題作の他、その前日譚である短編「あの明け方の」を収録。
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by wakabanokimochi | 2019-05-13 23:54 | 読書 | Trackback | Comments(2)

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【★★(個人的好みを5段階で)】


サスペンス要素の濃い人間ドラマ。
何かを拠り所にして生きている登場人物たち。
行方不明になった姉、幼い頃の記憶で作り上げた妄想のような思い出、子供の頃に育った疑似家族のような集団。
そういう、一種強烈な出来事を心の支えにしている弱い人たちの依存関係が、どこか悲しい。



作品紹介(Amazonより)--------------------------
「あたしが、関わるひと、みんな死んでいく」と女は言った。
コンビニの前で女を拾った作家の中谷は、女の記憶にあるスパイ学校の謎に惹かれてゆく。
深まる謎がさらなる不幸を招く戦慄のミステリー!
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by wakabanokimochi | 2019-05-08 19:01 | 読書 | Trackback | Comments(0)

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【★★★(個人的好みを5段階で)】


自分の劣等感に気づかないふりをするため、見ないようにするために、歪んだ優越感と自尊心の鎧を着た女の弱さや危うさや惨めさが痛々しい。
同じ女として共感できるところもあって、わたしの心の奥の醜い部分、弱い部分を見せつけられるような居心地の悪さを感じる、ものすごく内省的な作品だと思いました。
“女”だけに限らず、プライドの高い人間の心を丸裸にするように容赦ないです。
赤裸々すぎて後味は良くないけど胸には刺さります。



作品紹介(Amazonより)--------------------------
あの夜、同級生と思しき見知らぬ男の電話を受けた時から、私の戦いは始まった。
魅力の塊のような彼は、説得力漲る嘘をつき、愉しげに人の感情を弄ぶ。
自意識をずたずたにされながらも、私はやがて彼と関係を持つ。
恋愛に夢中なただの女だと誤解させ続けるために。
最後の最後に、私が彼を欺くその日まで――。
一人の女の子の、十九歳から五年にわたる奇妙な闘争の物語。
渾身の異色作。
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by wakabanokimochi | 2019-05-02 23:09 | 読書 | Trackback | Comments(0)

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【★★★★(個人的好みを5段階で)】


“アイデンティティ”とか“ルーツ”とかいうことには昔からものすごく興味があるので、この作品は私の琴線をびんびん刺激してくれました。

どんな親の元に生まれたのか。
どこの地域に生まれたのか。
民族、人種、性別――。
これらのカテゴリーが個人の性格や境遇、しいては人生までも決定づけることを不条理だと思ってしまうことがあるのだけど、別に不条理でもなんでもなくて、それごく当たり前のことなのだろうか。
と思ったり。

そういうことを、またいろいろと考えることができる面白い作品でした。
サスペンス作品としても読み応えありました。



作品紹介(Amazonより)--------------------------
愛したはずの夫は、まったくの別人であった。
「マチネの終わりに」から2年。
平野啓一郎の新たなる代表作!

弁護士の城戸は、かつての依頼者である里枝から、「ある男」についての奇妙な相談を受ける。
宮崎に住んでいる里枝には、2歳の次男を脳腫瘍で失って、夫と別れた過去があった。
長男を引き取って14年ぶりに故郷に戻ったあと、「大祐」と再婚して、新しく生まれた女の子と4人で幸せな家庭を築いていた。
ある日突然、「大祐」は、事故で命を落とす。
悲しみにうちひしがれた一家に「大祐」が全くの別人だったという衝撃の事実がもたらされる……。
里枝が頼れるのは、弁護士の城戸だけだった。

人はなぜ人を愛するのか。
幼少期に深い傷を背負っても、人は愛にたどりつけるのか。
「大祐」の人生を探るうちに、過去を変えて生きる男たちの姿が浮かびあがる。
人間存在の根源と、この世界の真実に触れる文学作品。
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by wakabanokimochi | 2019-04-23 10:49 | 読書 | Trackback | Comments(0)

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【★★★★(個人的好みを5段階で)】


前作の『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』といい、この人の書くエッセイは、えぐるほど心に突き刺さるので苦しいけど、ものすごく好きです。
若林くんの、偏屈さとか理屈っぽさとか人を見下しながら自分を見下すひねくれ加減とか、共感する反面、自分のことを顧みて自己嫌悪にも陥りそうになります。
まるで、自分の駄目で嫌な部分を指摘されているよう。

テレビで見る若林くんからは想像できない激しい部分を持った人だということがわかって、この人をさらに好きになりました。



作品紹介(Amazonより)--------------------------
オードリー若林、待望の新エッセイ集!
『完全版 社会人大学人見知り学部 卒業見込』から3年。
雑誌「ダ・ヴィンチ」での連載に、大幅に書き下ろしエッセイを加えた、「自分探し」完結編!

ゴルフに興じるおっさんなどクソだと決めつけていた。
恥ずかしくてスタバで「グランデ」が頼めない。
そんな自意識に振り回されて「生きてて全然楽しめない地獄」にいた若林だが、四十を手前にして変化が訪れる――。

ゴルフが楽しくなり、気の合う異性と出会い、あまり悩まなくなる。
だがそれは、モチベーションの低下にもつながっていて……

「おじさん」になった若林が、自分と、社会と向き合い、辿り着いた先は。

キューバへの旅行エッセイ『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』では第三回斎藤茂太賞を受賞。
「生き辛い」と感じている全ての人に送ります。
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by wakabanokimochi | 2019-04-06 22:43 | 読書 | Trackback | Comments(0)

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【★★(個人的好みを5段階で)】


三島由紀夫の作品を読むのはこれが初めて。
近代文学はもともと苦手で、太宰治とか芥川龍之介とか好きな作品もあるけど、読みにくいと感じるものの方が多いので普段はあまり手が出ません。
今回は、三島由紀夫の戯曲『熱帯樹』の舞台を見に行く遠征のお供に読んでみました。

やっぱり読みにくい。
たぶん近代文学の中でも難解な部類に入る作家ですよね?
覚悟はできていたので集中して噛み砕くように読んでみたのですが、自分の中にガツンとは入ってきませんでした。
ひとえに、私の読解力の低さと想像力の足りなさのせいです。
近代文学の作品をもっとすーっと読めるようになりたいけど、どうすればいいんでしょ?

この作品全体に滲む、背徳感と陰鬱さとエロスの気配はすごく好きでした。
映像で観たいです。
松坂桃李くんとかで。



作品紹介(Amazonより)--------------------------
「私は無益で精巧な一個の逆説だ。
この小説はその生理学的証明である」と作者・三島由紀夫は言っている。
女性に対して不能であることを発見した青年は、幼年時代からの自分の姿を丹念に追求し、“否定に呪われたナルシシズム"を読者の前にさらけだす。
三島由紀夫の文学的出発をなすばかりでなく、その後の生涯と、作家活動のすべてを予見し包含した、戦後日本文学の代表的名作。
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by wakabanokimochi | 2019-04-01 20:23 | 読書 | Trackback | Comments(0)

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【★★★★(個人的好みを5段階で)】


勝海舟の目から見た幕末の動乱。
勝海舟の目から見た西郷隆盛という男。

日本を守るため、日本の人々を守るため、幕末の動乱のなかを奔走する勝海舟の熱い思いに、読んでいるこちらの胸も熱くなります。

あのときの日本には「自分がなんとかしなくては!」という人が、どうしてあんなにいたんだろう?
今の日本にいなさすぎるのかな?
それとも、私が知らないだけで実はいるのかな?

近代日本の方向性を決めた幕末の話は面白いです。
去年の大河ドラマ『せごどん』を見なかったことが、この本を読んだら少し悔やまれます。
西郷さんの生き様が知りたくなりました。



作品紹介(Amazonより)--------------------------
慶応四年三月。
鳥羽・伏見の戦いに勝利した官軍は、徳川慶喜追討令を受け、江戸に迫りつつあった。
軍事取扱の勝海舟は、五万の大軍を率いる西郷隆盛との和議交渉に挑むための決死の策を練っていた。
江戸の町を業火で包み、焼き尽くす「焦土戦術」を切り札として。
和議交渉を実現するため、勝は西郷への手紙を山岡鉄太郎と益満休之助に託す。
二人は敵中を突破し西郷に面会し、非戦の条件を持ち帰った。
だが徳川方の結論は、降伏条件を「何一つ受け入れない」というものだった。
三月十四日、運命の日、死を覚悟して西郷と対峙する勝。
命がけの「秘策」は発動するのか――。
幕末最大の転換点、「江戸無血開城」。
命を賭して成し遂げた二人の“麒麟児”の覚悟と決断を描く、著者渾身の歴史長編。
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by wakabanokimochi | 2019-03-19 21:18 | 読書 | Trackback | Comments(0)