ワカバノキモチ 朝暮日記 asakure.exblog.jp

趣味のことをいろいろと


by wakabanokimochi
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カテゴリ:読書( 182 )

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★★★★<個人的好き嫌いを5段階で表示>


作品紹介(Amazonより)--------------------------
都内の2LDKに暮らす男女四人の若者達。
本音を明かさず、“本当の自分”を装うことで優しく怠惰に続く共同生活。
そこに男娼をするサトルが加わり、徐々に小さな波紋が広がり始め……。
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林遣都くん目当てで映画を先に鑑賞。
この作品の遣都くん、私、好きです。

遣都くんはさておき本の方の感想ですが、面白いです。
ルームシェアをする4人の男女のところに、謎の少年・サトルが転がり込んでくることでこの4人はふと気づきます。
一緒に住んでいながら、それぞれが本当はどんな人間でどんな本性を持っているのか、よく知らないということに。
でも、それはそれほど特別なことでなはくて、友達でも恋人でも家族でさえも、本音や本性の部分を全部さらけ出しているわけではありません。
この当たり前に使い分けている本音と建前の間に人間の闇が潜んでいたら?
お気軽で怠惰な若者たちの日常が淡々と描かれているようでいて、随所から立ち上る不穏さ。
その不穏さが、物語が進むににつれて濃くなっていくのが、ゾクゾクと怖いです。

吉田さんの描く、人が誰しも本質的に持っている闇の部分の激しさは、目を背けたくなるけど惹きつけられます。


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by wakabanokimochi | 2018-07-16 20:31 | 読書 | Trackback | Comments(0)
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★★★<個人的好き嫌いを5段階で表示>


作品紹介(Amazonより)--------------------------
小説史に類を見ない、息を呑む大仕掛け。
そこまでやるか、ミヤベ魔術!
それは亡者たちの声?
それとも心の扉が軋む音?
正体不明の悪意が怪しい囁きと化して、かけがえのない人々を蝕み始めていた。
目鼻を持たぬ仮面に怯え続ける青年は、恐怖の果てにひとりの少年をつくった。
悪が幾重にも憑依した一族の救世主に、この少年はなりうるのか――。
21世紀最強のサイコ&ミステリー、ここに降臨!
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時代劇ではあまり見ない現代的な事柄を、あえて時代劇で描く斬新さ!
神隠しとか呪いとか死霊とかが信じられていた時代で物語を展開させていくことで、謎がより複雑になるし信憑性が深まります。
宮部さんのサスペンスと面妖系が見事に融合した作品です。
宮部さん、スゴイです…!
文量は多いけど一気読みしたほど面白かったです。
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by wakabanokimochi | 2018-07-15 02:43 | 読書 | Trackback | Comments(0)
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★★★★<個人的好き嫌いを5段階で表示>


作品紹介(Amazonより)--------------------------
「あのね。よく聞きなさい。昨日、団地で男の人が殺されたの」知っている。
わたしが殺したのだ。
母は続けてこう言った。
「警察に里子ちゃんが連れて行かれたの」友梨、真帆、里子。
大人になった三人の人生が交差した時、衝撃の真実が見える。
傑作長編エンタテインメント。
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華やかさはないけれどそれほど貧しいわけでもない、高度経済成長のころの団地。
コミュニティの親密さゆえに起きる人間関係の密着と疎外。
古き良き時代の素朴さよりも不穏さをまとった空気感の中で、無知で無力な少女たちを翻弄する数々の出来事が起こる。
行間から滲み出る不穏さにものすごく惹きつけられて、最後まで目が離せない。
彼女たちが翻弄されるように、読み手のこちらも作者に翻弄され、思いもしなかった展開に最後は本当に「マジか!?」って声が出た。


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by wakabanokimochi | 2018-06-28 23:46 | 読書 | Trackback | Comments(0)
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★★★<5段階中>

作品紹介(Amazonより)--------------------------
元デザイナーで小説家の「僕」は、知人友人からよく相談を受ける。
「ナッちゃんはそういうの駄目な口やろ」と笑いながら、デザイン学校時代の年上の同輩、御木さんは奇妙な話を始めた。
十三歳のときに山崩れで死んだ妹が、年老い、中学の制服を着て、仕事先と自宅に現れたというのだ。
だが彼の話には、僕の記憶と食い違いがあり―(「クラス」)。
この現実と価値観を揺るがす、全9篇の連作集。
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オカルトのようにも思えるし、当事者の気の迷いのようにも思えるし、深刻な精神疾患のようにも思える、不思議で奇妙で面妖なお話。
面白い!


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by wakabanokimochi | 2018-06-18 21:20 | 読書 | Trackback | Comments(0)
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★★★★<5段階中>

作品紹介(Amazonより)--------------------------
二度目の務めを終えた及川頼也は、その酒乱を見るに見かねた若頭に、アルコール依存症を治すよう命じられる。
検査の結果、「良心がない」とまで言われた男がどのように変わっていくのか。
名著『明日の記憶』の著者が、再び「脳」に挑む。
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荻原さんの作品の多くは家族の温かさみたいなものが描かれていて、そのふんわりじんわりする優しさが好きです。
が、この作品は粗暴で残忍なヤクザの男が主人公だったのでかなり驚きました。
残虐な暴力シーンもけっこうあったりして、いつもの荻原ワールドとはまったく雰囲気の違う世界に最初は戸惑いながらも、すぐに物語の中に引き込まれてしまいました。
こちらを前のめりにするほどのサスペンスタッチのストーリー展開も面白いし、読み進めていくうちに温かい優しさにも出会えます。
ハードボイルド・人間ドラマといった作品でした。


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by wakabanokimochi | 2018-06-15 22:49 | 読書 | Trackback | Comments(0)
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★★★★<5段階中>

作品紹介(Amazonより)--------------------------
反戦のシンボルにして20世紀を代表する絵画、ピカソの“ゲルニカ”。
国連本部のロビーに飾られていたこの名画のタペストリーが、2003年のある日、忽然と姿を消した…。
大戦前夜のパリと現代のNY、スペインが交錯する、華麗でスリリングな美術小説。
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ピカソの名作“ゲルニカ”を巡るサスペンス仕立ての物語。
美術にはてんで疎い私には、どの部分がフィクションでどの部分がノンフィクションなのかわからないので、物語にものすごく没入できました。

2001年の同時多発テロによる悲しみがまだ消えないニューヨークと、ピカソが住む世界大戦寸前のパリ。
たくさんの人の様々な“ゲルニカ”への思いが、時代を超えて交錯するさまに、目頭が熱くなったり手に汗握ったりします。
サスペンス作品としても素晴らしいけど人間ドラマとしても秀逸で、登場人物のほとんどに感情移入してしまうくらい生き生きと描かれています。
ピカソの絵を、特に“ゲルニカ”をじっくりと見てみたくなりました。

マハさんの作品はいくつか読みましたが、私の好みのかなり上位にランクインする作品です。


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by wakabanokimochi | 2018-06-01 20:44 | 読書 | Trackback | Comments(0)
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★★★<5段階中>

作品紹介(Amazonより)--------------------------
ごく一般的な工科大学である成南電気工科大学のサークル「機械制御研究部」、略称【キケン】。
部長・上野、副部長・大神の二人に率いられたこの集団は、日々繰り広げられる、人間の所行とは思えない事件、犯罪スレスレの実験や破壊的行為から、キケン=危険として周囲から忌み畏れられていた。
これは、理系男子たちの爆発的熱量と共に駆け抜けた、その黄金時代を描く青春物語である。
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若さゆえのほとばしるエネルギーを、大学のサークルでバカばかりしながら無駄遣いして光り輝いている男の子たちの青春物語。
私は大学もサークルも無縁で、しかも男子でもないのに、この青春っぷりにほんのりノスタルジーを感じるのが不思議。
悪意などひとかけらも混じっていない、ただただ爽やかで甘酸っぱい世界に心がじんわりします。
有川ワールド、炸裂です。


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by wakabanokimochi | 2018-05-29 20:47 | 読書 | Trackback | Comments(0)
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★★<5段階中>

作品紹介(Amazonより)--------------------------
36歳未婚女性、古倉恵子。
大学卒業後も就職せず、コンビニのバイトは18年目。
これまで彼氏なし。
日々食べるのはコンビニ食、夢の中でもコンビニのレジを打ち、清潔なコンビニの風景と「いらっしゃいませ!」の掛け声が、毎日の安らかな眠りをもたらしてくれる。
ある日、婚活目的の新入り男性、白羽がやってきて、そんなコンビニ的生き方は恥ずかしいと突きつけられるが…。
「普通」とは何か?
現代の実存を軽やかに問う衝撃作。
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現代社会の中でいわゆる“普通”に生きることができない主人公に、私としてはなかなか共感しにくい部分の多いお話だったけど、でも理解はできる。
主人公の彼女にとって生きにくい社会の中で、居場所を見つけられたのはラッキーだったのだと思う。
そういう場所がなくて苦しんでいる人はたくさんいるのだろうから。

コンビニのバイトを「とりあえず」とか「仕方なく」とか「つなぎで」とかではなく一生懸命やっているという、生き方のひとつを見せてくれる作品だったように思う。


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by wakabanokimochi | 2018-05-28 23:02 | 読書 | Trackback | Comments(0)
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<5段階中>

作品紹介(Amazonより)--------------------------
生き残るのか正義か――究極の葛藤。

エジプトで発掘調査を行う考古学者の峰の乗るフランス行きの飛行機が墜落。
機内から脱出するとそこはサハラ砂漠だった。
生き残った6名はオアシスを目指して沙漠を進み始めるが、食料や進路をめぐる争いが生じ……。
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作品のジャンルとしてはサバイバル・パニック・サスペンスという感じの、ハラハラ・ドキドキ系ですが、色々詰め込み過ぎてそれぞれが中途半端かなぁという気がしました。

世紀の発見かもしれない発掘をしたエジプト考古学者が何者かに襲われ、さらに乗った飛行機がサハラ砂漠に墜落するというサスペンス展開に一気に引き込まれます。
そこに、救助を求めて広大な砂漠に挑むサバイバル要素が加わり、さらにテロリストに襲われるというパニック要素も加わる展開に。
砂漠に挑むサバイバル要素はいいんですが、そこに登場する人物が既視感のあるステレオタイプで意外性に欠けました。
テロリストに襲われることになる展開もちょっと短絡的なうえに、とにかくしつこい。
逃げても逃げても追いかけてくる。
恐怖感を煽っているのでしょうが、そのせいで考古学者が最初に襲われた謎のことがぼやけてしまいます。
しかもさらなる謎が加わるのですがそれが放射能関係というなんともデリケートなもの。
そんなデリケートなものをぶっこんだわりに、物語に展開をひっくり返すほどのパワーはない。
結果、全体的にガチャガチャと大変そうだけど何が原因なのかよくわからないままで、カタルシスを感じるような着地もなかったように思います。
謎と謎の結びつきが弱かったように感じました。


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by wakabanokimochi | 2018-05-11 21:02 | 読書 | Trackback | Comments(0)
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★★★<5段階中>

作品紹介(Amazonより)--------------------------
広島から神奈川の病院に実習に来た研修医の碓氷は、脳腫瘍を患う女性・ユカリと出会う。
外の世界に怯えるユカリと、過去に苛まれる碓氷。
心に傷をもつふたりは次第に心を通わせていく。
実習を終え広島に帰った碓氷に、ユカリの死の知らせが届く――。
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二章で構成されていて、最初の章は研修医と患者のせつないラブストーリーだったので、装丁の可愛らしさも相まってこういうテイストの作品なのかと読み進めていたら、第二章はガッツリしたサスペンスで驚きました。
ガラリと変わった空気にこちらの読書脳をシフトチェンジするのに少し戸惑いましたが、こういう経験が今までなかったのはこの作品が今までにない趣向だからということなのでしょう。
本を一冊読み終えてから次の別の本を読み始めるときは、今までの世界観を一度リセットして次の世界に入り込む頭と心の準備が必要なのですが、この作品の第二章に入ってからはそれをせずに別の本を読み始めたような感覚に陥りました。
面白い経験でした。
読者をいい意味で翻弄する面白い作品です。


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by wakabanokimochi | 2018-05-07 15:18 | 読書 | Trackback | Comments(0)