2018年 10月 31日
【読書】 ユリゴコロ / 沼田 まほかる
★★★★<個人的好き嫌いを5段階で表示>
作品紹介(Amazonより)--------------------------
亮介が実家で偶然見つけた「ユリゴコロ」と名付けられたノート。
それは殺人に取り憑かれた人間の生々しい告白文だった。
創作なのか、あるいは事実に基づく手記なのか。
そして書いたのは誰なのか。
謎のノートは亮介の人生を一変させる驚愕の事実を孕んでいた。
圧倒的な筆力に身も心も絡めとられてしまう究極の恋愛ミステリー!
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人の命を奪うことには一切のためらいがなく淡々としているのに、愛する者に対しては純粋なまでの執着心を見せる。
サイコパスと思しき人物の書いた殺人の告白文は、生々しさと同時に純粋さえも感じてしまいました。
どんな人間でも、“狂気”もしくは“狂気めいたもの”を必ず内包していると思っているのですが、沼田さんの作品を読むと、“自分でも気づいていなかった自分の中の狂気”に気づかされてしまう感じがします。
自分の内面をものすごく揺さぶってくる作家さんです。
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