ワカバノキモチ 朝暮日記 asakure.exblog.jp

趣味のことをいろいろと


by wakabanokimochi
プロフィールを見る
画像一覧

【読書】 九月が永遠に続けば / 沼田 まほかる

a0220528_2304940.png


★★★★★<5段階中>

作品紹介(Amazonより)--------------------------
高校生の一人息子の失踪にはじまり、佐知子の周囲で次々と不幸が起こる。
愛人の事故死、別れた夫・雄一郎の娘の自殺。
息子の行方を必死に探すうちに見え隠れしてきた、雄一郎とその後妻の忌まわしい過去が、佐知子の恐怖を増幅する。
悪夢のような時間の果てに、出口はあるのか――。
人の心の底まで続く深い闇、その暗さと異様な美しさをあらわに描いて読書界を震撼させたサスペンス長編。
-----------------------------------------------

こんなに凄まじい作家さんがいたなんて知らなかった。

女の体は、その表面を眺めるだけなら柔らかで優しげだけど、奥に分け入ればグロテスクでしかない。
醜悪なグロテスクさと慈愛に満ちた清廉さ。
女という生き物がその身と精神に隠し持っているその両面を、同時に見せつけられるような強烈さを感じた。

カテゴリとしてはサスペンスで、サスペンス作品としての緊迫感も素晴らしい。
だけど、ただのサスペンス作品ではない。
読後の感触は、生々しくて湿気を帯びた民話や古い怪談を読んだ後のよう。
『遠野物語』のような、なんだろう、業のようなものを感じる。
人間の奥の奥を見たような気になる作品だった。
a0220528_2313778.png

[PR]
トラックバックURL : https://asakure.exblog.jp/tb/238360520
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
by wakabanokimochi | 2018-02-27 23:02 | 読書 | Trackback | Comments(0)