2015年 12月 16日
【読書】 羊と鋼の森 / 宮下奈都
★★★<5段階評価>
ピアノの調律師を目指す青年の物語。
叙景詩のような、言葉がきれいで静かな作品。
ピアノのことも調律師のこともほとんど知らないけど、音楽に疎くても十分楽しめた。
なりたいものを見つけてそれに向かってあがきながら進む主人公の姿が清々しい。
帯にも書かれている本文からの抜粋。
「才能があるから生きていくんじゃない。
そんなもの、あったって、なくたって、生きていくんだ。
あるのかないのかわからない、そんなものに振り回されるのはごめんだ。
もっと確かなものを、この手で探り当てていくしかない。」
あと
「才能がない、と諦めてしまうのは簡単だけど、簡単に諦めてしまいたくない」
というような内容の一文があってハッとした。
私には才能がないからと諦めかけていることがあるなぁと思い当たった。
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