ワカバノキモチ 朝暮日記 asakure.exblog.jp

趣味のことをいろいろと


by wakabanokimochi
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★★★★<5段階評価>


作品紹介(Amazonより)----------------------------
序章、坂本竜馬と中岡慎太郎は、近江屋の隠れ家で語り始める。
かつて少年時代、岡田以蔵と人魚の肉を食べた日のこと。
以来、人格の変わった以蔵は人魚の肉と血を秘かにずっと隠し持っていたが、京都で浪士組(新撰組)に追われた際にそれを相手に渡してしまったのだ、と。
土佐の須崎に伝わる八百比丘尼の伝説によれば、人魚を食べると不老不死になるという。
しかし、実際に人魚ノ肉を食べた者たちは妖(あやかし)に憑かれ、信じられない最期を迎えることに――。
血の香りにむせかえるような濃密な書下ろし8編!
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人魚の肉を食べた人物が妖かしになるという荒唐無稽に思えるストーリーだけど、史実や実際の人物のエピソードを絶妙に絡めているおかげで妙なリアリティがあって見事!
木下さんの、読者を物語に引きずり込んでいく筆力には圧倒される。
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by wakabanokimochi | 2016-10-21 14:24 | 読書 | Trackback | Comments(0)
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★★★★★<5段階評価>


休暇を取って沖縄の「おかあさん」に会いに帰ってきたリョウ。
めったに里帰りしてこなかったリョウは今回はとことん親孝行しようと決め、観光ガイドをしている「おかあさん」と島内観光する。


有川さんには珍しく甘さひかえめ。
代わりに、リョウの家族の機微が切なかったりほろ苦かったり温かかったりと、ほんわかじんわりくる優しい作品。
歳を重ねるごとに涙腺が弱くなって、こういう家族の物語は特にグッとくる。

有川さんの作品は切なくて泣いちゃうものもたくさんあるけど、その切なさが優しい。

世の中にたくさんある物語の中には、ただただ理不尽だったり、登場人物がみんな悪人だったり、邪悪な人に翻弄されたり、やりきれなくて痛みが伴うものも多いでしょ。
そういう作品ももちろんいいんだけど、有川さんの必要以上に読者を傷つけない作風が好き。


<これまでの読書感想はこちら → 備忘録代わりの読書感想ブログ ワカバの本棚
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by wakabanokimochi | 2016-10-12 22:24 | 読書 | Trackback | Comments(0)
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★★★<5段階評価>


あらすじ(Amazonより)

怪異譚を蒐集するため諸国を巡る戯作者志望の青年・山岡百介は、雨宿りに寄った越後の山小屋で不思議な者たちと出会う。
御行姿の男、垢抜けた女、初老の商人、そして、なにやら顔色の悪い僧―。
長雨の一夜を、江戸で流行りの百物語で明かすことになったのだが…。
闇に葬られる事件の決着を金で請け負う御行一味。
その裏世界に、百介は足を踏み入れてゆく。
小豆洗い、舞首、柳女―彼らが操るあやかしの姿は、人間の深き業への裁きか、弔いか―。
世の理と、人の情がやるせない、物語の奇術師が放つ、妖怪時代小説、シリーズ第一弾。

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絵師・竹原春泉が描いた妖怪になぞらえて、闇の一味が悪に制裁を加えるという必殺仕事人系の作品。
7篇の短篇集で読みやすい。
制裁を加えられる側にもそちら側の道理(正しいか正しくないかは別として)があり、勧善懲悪のような単純なものではなくて面白い。

憎しみ・怒り・嫉妬・恐れといった、人の心から生まれる強い負の思いが面妖なものを生じさせ存在させる。
全体的に陰鬱でモノクロなイメージで、独特の雰囲気を醸し出している。
昔放送されていた「日本昔ばなし」の怖い系の画みたいな作品、と言えば、ある一定以上の年令の人には伝わるかな。



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by wakabanokimochi | 2015-03-26 00:07 | 読書 | Trackback | Comments(0)