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【読書】 i / 西加奈子

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★★★★★<5段階評価>


作品紹介(Amazonより)--------------------------
「この世界にアイは存在しません。」
入学式の翌日、数学教師は言った。
ひとりだけ、え、と声を出した。
ワイルド曽田アイ。
その言葉は、アイに衝撃を与え、彼女の胸に居座り続けることになる。
ある「奇跡」が起こるまでは―。
「想うこと」で生まれる圧倒的な強さと優しさ―直木賞作家・西加奈子の渾身の「叫び」に心揺さぶられる傑作長編!
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『サラバ!』を読んだときにも強く感じたんだけど、西さんが紡いだ言葉には心の奥の奥が激しく揺さぶられる。
波長が合うと言えばいいのか、感性が共鳴するような感覚に陥る。
特定の周波数にグラスが共鳴するとパリンと割れるように、西さんの放つ言葉に私の心が共鳴して、自分で制御できないほど震える。
悲しいとか切ないとか感動したとか、そういうのではなく、また、あの場面・あの描写・あのセリフに感銘を受けたとかいうのでもなく、なんとも言葉にできない感覚に支配される。
胸の奥の方に隠れていて自分でも気づいていなかった部分(それが、過去に受けた傷なのか感動スイッチなのか、悲しいのかそうじゃないのかもよくわからない)をピンポイントで突かれるよう。


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by wakabanokimochi | 2017-04-24 23:05 | 読書 | Trackback | Comments(0)
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★★<5段階評価>

田舎の小さな温泉町に住む小学5年生の「ぼく」は、急に大人っぽくなってきた女子たちに嫌悪感を抱いていた。
そして、少しずつ変化する自分の体に恐怖心すら抱くようになる。
そんなとき、同じクラスに「コズエ」という女の子が転校してくる。
ほかの女子にはない独特の雰囲気を持ったコズエのことが気になる「ぼく」だったが…。


小学生の男の子が主人公だし物語も文体も少し児童書っぽくて、私の心にグッとくるものは少なかったんだけど、思春期直前の男の子が感じる葛藤を通して西さんの葛藤が見えた気がして面白かった。
ファンタジーぽくなったのが私の好みではなかった。


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by wakabanokimochi | 2016-05-20 16:53 | 読書 | Trackback | Comments(0)
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★★★★<5段階評価>

大学生の薫と、兄・妹・両親、それからサクラという名の老犬の家族の物語。

小さな頃から薫のヒーローだった兄のこと、妹が生まれた時のこと、サクラが家に来た日のこと、寡黙だけど優しい父、朗らかで太陽のような母、引っ越し、学校生活、思春期の恋。

どこの家庭にもあるような日常が、全体のイメージとしては柔らかく温かく描かれている。
だけど、核となる部分は重く息苦しい。
人の弱さや脆さや無意識の残酷さなどが容赦なく私の心に突き刺さる。
私の中にある、普段は意識していない澱の塊みたいなものがツンツンと刺激されて、悲しいんだか悔しいんだか安心なんだかよくわからない感情にぐわぁ~と包まれてしまう。

西さんの作品って、私の感情をぐちゃぐちゃにする。
で、それが心地良かったりする。


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by wakabanokimochi | 2016-04-07 17:49 | 読書 | Trackback | Comments(0)
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★★★★★<5段階評価>

イランで生まれ、幼少の一時期をエジプトで過ごし、その後、大阪で育った一人の男の半生記のような作品。
彼の波乱の人生を通して、私自身の生き方や在り方を考えさせられる。

どこかおかしみがありながらも薄っすらと漂う絶望感が、物語が進むにつれて濃くなっていく。
下巻の中盤くらいまでは、圧倒的に主人公に共感できるのに、次第に寄り添えなくなる状況に心がザワザワする。
だけどラストには、何かよくわからない感動が押し寄せて号泣してしまった。
私自信が救われた気分になった。

私は本を読むときに、わりと登場人物に(主に主人公に)どっぷりと感情移入してしまう。
この作品の場合は、主人公と私の境遇に共通点などほとんどないのに、憑依したと言ってもいいくらい感情移入してしまった。



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by wakabanokimochi | 2015-05-18 17:57 | 読書 | Trackback | Comments(0)