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【読書】 斎藤家の核弾頭 / 篠田節子

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<5段階評価>

「国家主義カースト制」によって超管理国家となった2075年の日本国・東京。
得Aランクの斎藤総一郎は、先祖の代から住んでいる家の立ち退きを迫られていた。
最上ランクの国民でありながら次々襲い来る理不尽な出来事。
家長・総一郎のプライドがズタボロになったとき、彼は大きな決断をする。

タイトルと装丁に惹かれて読んでみた。

まず、人権を無視したような超管理主義や効率至上主義のこの世界が、なんだかリアリティーに欠けていて物語に入り込めなかった。
奇想天外でありえないような世界観の物語は大好きだけど、その世界観を成立させるには説得力が必要で、その説得力が弱いからか突拍子もない奇抜さだけを感じてしまった。

あと、総一郎が意地と勢いだけで突き進んでしまう様子が、状況はシリアスなのに滑稽で、だけど滑稽なのにコミカルではないのでなんかモヤモヤっとした。
自分の感情がシリアスにもコミカルにも着地できなくて、終始宙ぶらりんのままで、だから読み終えてもすっきりしなかった。

もうひとつ、総一朗が男としても夫としても父親としても自分勝手で周りの気持ちを汲む繊細さに欠けていて、そんなこの人を好きになれなかった。


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by wakabanokimochi | 2015-07-30 23:26 | 読書 | Trackback | Comments(0)