人気ブログランキング | 話題のタグを見る

「昔はよかったなぁ」とは言わないけどね

ちょっと前からCMをしている「髪のダメージの原因は水でした」みたいなシャンプーの出現に驚いている。
私の子供の頃は、ということは30年くらい前(って文字にするとずいぶん年寄りみたいだな:笑)は、もっと大らかだったなぁって思う。
気にしなくちゃいけない物は酸性雨くらいだったもの(笑)。
いや、私が子供だったから気にしてなかっただけかもしれないけど、紫外線が体に良くないとか、花粉症だとか言ってなかった気がする。
いろんなものが抗菌仕様とかになってるけど、そんなのもなかったし。
それが、年々気にしなくちゃいけない物が増えてきて、ついには「水」とか言い出したかって驚く。
私がこのシャンプーのCMを初めて見たのが、この春の番組編成期に放送された『世界の子供がSOS!』っていう、アフリカで泥水を飲んでいる村人たちのために井戸を掘るドキュメンタリー番組のときだったので余計に衝撃的だったんだよね。
日本から井戸掘り名人の男性が出向いて、現地の若者たちと1ヶ月くらいだったかな、手作業で井戸を掘るんだけど、なかなかきれいな水が出ないのよ。
試行錯誤を重ねてやっと透明な水が出たときに、村のみんなが、大人から子供まで、その真水を全身にかけ合って小躍りしながら大喜びするの。
そこの人たちにすれば宝物のような水なわけだけど、その合間のCMで「髪のダメージの原因は水でした」って言われちゃうと、日本がどれほど豊かでどれほど贅沢な生活をしているかって実感させられちゃって、ちょっと申し訳ない気持ちになった。
ドラム缶に貯めた濁った雨水を赤ちゃんに飲ませなきゃいけない人たちと、蛇口をひねれば出てくる水で髪を洗うと傷んじゃうって心配している人たちの“リスクの落差”ってすごいね。


昔の話ついでに。
伊集院光のラジオで「商店街に昔はあったけど今はなくなったもの」って話をしていて。
伊集院さんは45歳なんだけど、彼が子供の頃は“玉子屋さん”があったって。
玉子だけ売ってるお店。
あと、“鶏肉屋さん”と“肉屋さん”は別だったとか。
“穀物屋さん”みたいな、米・麦・粟・ひえとかの穀物を売っていて、にわとりのエサとかもそこで買ってたとか。
私は子供の頃から田舎に住んでいて近所に商店街がなかったから、あと、4・5歳の歳の差も関係してあまり共感できなかったんだけど、3・40年前ってそんな感じだったんだって思うとちょっと面白い。
40年前って言ったらちょうど高度経済成長期の終わりの頃で、日本がやっと発展途上国から先進国の仲間入りをしたくらいのときなんだもんね。

で、私が子供の頃ってどんな感じだったかなぁって思い返してみたけど、自動販売機のジュースはビンだったよね。
コカ・コーラのあのビン。
スプライトとファンタ・オレンジがあった。
ファンタ・グレープは記憶にないからまだなかったんじゃないかな。
お金を入れてボタンを押すと、ビンのジュースがガタコンッて落ちてきて、横についている栓抜き用の穴で栓を抜いて飲む。

初めての缶ジュースの記憶は、メーカーとかはよくわからないんだけど、缶コーヒーくらいの小さめの缶で、プルタブがついていなかった。
それを買うと、店のおばちゃんがカギ爪みたいな専用の金属で飲み口の穴と空気穴を開けてくれるの。
オレンジ味とかだったような気がする。

伊集院さんがそのラジオで、「こういう昔の話を今の20代の子達に話すと、そうなんですか!?って聞いてくれる、それがなんだか楽しくてしょうがない。自分たちの世代はそろそろおじいちゃんになってる人もいる“おじいちゃん1年生”だから」っていうのにはちょっと共感してしまった(笑)。
by wakabanokimochi | 2013-06-04 22:21 | 雑記 | Trackback | Comments(0)